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「シニア婚活」と相続と

シニア婚活に関する記事を読んで

先日ニュースサイト「BLOGOS」さんの特集記事で

「“終活”へ恋愛楽しむお年寄り シニア婚活市場はにぎわうも、子どもや社会の理解は不十分」(https://blogos.com/article/434662/)

という見出しの記事がアップされていました。

 

今年の初めにこのブログ内で

変わる時代に対応することと変えないことを考えていきましょう

というお話しをさせていただきましたが、その中で高齢期のひとり暮らしについて触れました。

「ひとり暮らし」についていろいろなお話しをしていこうと思っているわけですが、特に「高齢期のひとり暮らし」にどう備えるかという点において、実は「ひとり暮らし」でなくなる、つまりパートナーを見つけるということも人生の中では十分にあり得るころでしょう。

それは「ひとり暮らし」ではなくなってしまうことなんではあるんですけどね。

それでも生涯未婚だった方や配偶者の方と死別されたり離婚されたりしておひとりになっている方がその後の「ひとり暮らし」に不安があるというのであれば選択肢の一つとして積極的にパートナーを探すということもあっていいのではないかと思います。

そういう意味で記事を興味深く読ませていただきました。

ちなみに私も以前にそういうシニア向けの婚活をサポートされている事業者の方にお話しを伺ったことがありますが最近はけっこうお忙しいお仕事のようです。

なおお話しをお伺いにいったのは業務であって私個人の事ではありません(苦笑)

 

話は戻りますが冒頭の「BLOGOS」さんの記事では取材をされて本を出版されたライターの方に対する編集部の方のインタビューが書かれていましたが、シニアの婚活ですからやはりある程度は経済的に余裕のある方のお話しのようではあります。

ただそういった理由の裏返しのようではありますが、「シニア婚活」の際に気になる問題として出てくることの一つに「相続」の問題があります。

私も独立前のずいぶん若いころに少しだけこういうお話しにかかわった経験があるのですが、親子でもなかなかにお話しの難しいところがこの「相続」とシニア婚の問題にはあるようです。

お子さん方からすればやはり親御さんの財産のことだけでなく、感情的な問題もいっしょになってしまうところがあることは致し方ないかもしれません。

一方で親御さん世代のもっているさみしさのようなものも理解できなくないのは私が中年の未婚者だからかもしれません。

とはいえシニア婚を検討されている親御さんにとってはお子さん方の納得をもらいつつパートナーの方の本人亡きあとの生活の安定ということも考えればなんらかの対応策は必要になってくる側面があることも否めません。

 

シニア婚活には遺言書やエンディングノートなどの活用を

「シニア婚活」の結果としてパートナーを見つけたもののご自身のお子さんとの関係性を心配して入籍せずにいわゆる「事実婚」という選択をされる方もいらっしゃるようです。

これも一つの選択ではあると思います。

ただ事実婚と法律婚では次のような違いが出てきます。

●法律婚

 ・法定相続人

 ・相続税務上の配偶者の税額軽減(1億6000万円)

●事実婚

 ・民法上の遺贈扱い

 ・法律婚の税額軽減は利用できない上、相続税における2割加算の対象となるなど相続税においては法律婚と比べて不利な点がある

 

また後日お話しをする予定の遺言による本年2020年4月から予定されている配偶者居住権については事実婚では対象とならない点も注意点としてあげられます。

配偶者居住権については法務所ホームページ内にある下記のPDFを参考にしていただければ幸いです。

法務省ホームページ「配偶者居住権について」http://www.moj.go.jp/content/001263589.pdf

(PDFで開きます。ご注意ください。)

また配偶者居住権についてこのブログ内でお話ししましたらご案内を追記させていただきます。

 

さらにはお墓の問題もあります。

シニア婚ののち新たにお墓を購入等する場合は遺言書の問題ではなくエンディングノートなどを活用していただくことになります。

しかしすでにいわゆる「墓守」となっている方は、遺言書で今まで守ってきたお墓について次を誰に託すのか「祭祀主宰者の承継」に関する意思表示を行う必要が出てきます。

この「祭祀主宰者の承継」については以前に当ブログ内の下記投稿にてお話ししています。

お墓や葬儀のことを家族等に伝えるには 遺言書とお墓、葬儀の関係性

よろしければこちらも参考にされてください。

 

シニア婚は高齢期の生活を支える一つの形になるかもしれません。

しかし双方の親族との関係、特に財産をめぐる相続トラブルの懸念はシニア婚の決断を逡巡させる大きな理由となりえることは今日前半にお話ししたとおりです。

どういった割合で相続させるのか、遺留分のことはどうするのか、シニア婚によるパートナーの万一の後の生活は守れるのかなど考えることは実はけっこう出てきます。

遺言書などの準備はこういったことをしっかり考えた上で、いわば「逡巡の壁」を取り払い、シニア婚を後押しするための一つの方法になりえます。

相続に際して「遺言書」を準備することは「死をイメージする」ことではなく気持ちよく円滑なセカンドライフを送るために利用していただくものと考えていただければと思います。

シニア婚に際して「遺言書」の作成などを検討されている方はよろしければご相談ください。

丁寧にお話しをお伺いいたします。

下記の当事務所内遺言書作成支援の業務案内ページをご覧いただきお問い合わせいただければ幸いです。

当事務所内遺言書作成支援の業務案内ページ

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