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前向きな高齢期を送るためにこそ「最期のこと」を考えてみませんか?

「多死社会」に備えるというお話し

昨年の暮れ2019年12月24日に公表された厚生労働省の令和元年(2019)人口動態統計の年間推計によれば、平成30年(2018年)の死亡数は1,362,470人、昨年令和元年(2019年)の死亡数は推計で1,376,000人になるだろうという数字になっています。

このブログをはじめた約3年半前は年間で約130万人がなくなる時代と言われていましたが、すでに年間に亡くなる方の数は140万人という数字が見えています。

以前から言われているようにいわゆる「多死社会」です。

 

先日2020年1月18日の日本経済新聞朝刊では

「迫る「多死社会」に備え 首都圏、対策急ピッチ 小田原市、火葬炉を増設 さいたま市、樹林型の合葬墓地」

という見出しの記事があがりました。

「多死社会」に備えるための自治体の動きをまとめた記事です。

市の斎場の火葬炉を6基から9基に増設したという小田原市のお話しや樹林型の合葬式墓地を約16,000柱分整備し昨年秋に募集開始した510の枠に対し950超の応募があったというさいたま市のお話しなどが書かれていて興味深く読ませていただきました。

 

火葬施設の不足に関する話題についてはこのブログでも何度か触れています。

火葬場の不足と遺体安置や葬儀について思うこと

「エンディング産業展」でのセミナー聴講

都市部と言っても23区内と郊外地域や他県の状況は単純に比較できないかもしれませんが、それでも亡くなる方の数は厚生労働省や国立社会保障・人口問題研究所などによれば2040年には年間で約168万人といわれピークを迎えるとされています。

少なくとも現状の火葬炉の数では不足になる可能性は考えられることだと思います。

とはいえ当然ですが火葬に関しては生前にどうにかできることはないわけで、この部分はどういった葬儀を行うのか考えて親族の方などに伝えておくことが大切になるでしょう。

 

ではもう一つ墓地のことについてはどうでしょうか?

これについてはやはりやはり生前にしっかり考えておくことが大切になってきます。

なぜかといえばこれは残された方々に迷惑や負担をかけないためにです。

もちろんまったく迷惑や負担をかけないということは難しい側面があります。

とはいえ自身をどのように葬ってほしいか可能な範囲で意思を表示しておくことは、親族にしてみれば亡くなった本人の意思を汲むということでスムーズに最後の見送りを行うことができるはずです。

 

すでに私の父の墓のことについてはここでも何度もお話しをしています。

年の初めにお墓のことを考える

亡くなってから時間の経った納骨と開眼法要の話~我が家の例で~

他にもいくつかの投稿で触れていますが、亡くなってから7回忌を迎えるまで父の遺骨を自宅安置しておりました。

父自身が63歳という年齢で亡くなるとは思っていなかったせいもあろうと思いますが、それでも生前にどうするか決まっていなかったことや母自身もすぐにはお墓を探して入れる気持ちになれなかったことにも理由があります。

気持ちの問題ですからすぐにお墓に入れる等の選択をすることはないとは思いますが、しかしどういう方向にするか考えておいてもらうことは親族とすればありがたいというか助かるという側面もあると自分自身の経験で感じるところです。

 

エンディングノートや死後事務委任契約の活用を

親族に対して自身の葬儀やお墓のことに関する希望を伝えておく方法はやはり日頃の話し合いが大切です。

とはいえ核家族が進んだこの時代においては親子であっても年1~2回しか会わないという方も大勢いらっしゃることと思います。

可能な方には年末年始やお盆休みなどにそういうお話をしていただく機会を設けていただきたいところですが難しい側面もあるでしょう。

となるとやはり「終活」として親世代の方には自分自身の意思をしっかり伝える方法準備していただくことが重要になります。

 

相続財産や祭祀主催者の承継については遺言書をご利用いただくことになりますが、葬儀や自身の遺骨をどうするかなどは遺言書に書いても拘束力がないことは以前このブログでお話しをしています。

お墓や葬儀のことを家族等に伝えるには 遺言書とお墓、葬儀の関係性

したがってこの部分だけに関してだけのことであれば、エンディングノートを活用していただくことを検討してみましょう。

エンディングノートの書き方についてはエンディングノートの書き方のポイントという投稿でお話ししていますのであわせてご覧ください。

 

私も含めてひとり暮らしの方はどう考えるべきでしょうか?

一つは地域とのつながりを大事にしておくことが重要になります。

亡くなってから長期間発見されない状況は可能な限り防ぎたいところです。

地元の地域包括支援センターや高齢者支援を担当する役所の部署などに相談をすることなどまずは公的機関の制度について知ることをはじめましょう。

もう一つはこのブログでも以前にお話ししている「死後事務委任契約」を検討していただくことです。

これについては以前に注意点等も含めて下記の投稿でお話ししていますのであわせてお読みいただければ幸いです。

自分の死後の手続き等をお願いする「死後事務委任契約」とはどんな契約か?

費用はかかりますが亡くなったあとの葬儀や納骨などはじめ必要な手続きを任せることのできる信頼できる人物や団体を見つけることのできる方はその個人や法人と契約を結んで死後の手続き等をお願いすることになります。

以前にトラブルのあった法人もあったため慎重に検討する必要はありますが、選択肢の一つとして考えていただいてもいいと思います。

 

「死後のことを考えるなんて縁起でもない」というお話しはよく耳にします。

でも決して縁起の悪いことではありません。

自身の最期のことをしっかり考えておけば安心して高齢期の暮らしを迎えることができると思います。

また親族がいれば希望がわかっていてよかったと思うであろうことは私自身の経験でもあります。

実際父は墓のことは言いませんでしたが、葬儀については亡くなる前の晩に一部ですが希望と言うか指示と言うかを遺してくれました。

希望のない部分は大変でしたが希望した部分はすんなり家族で方向性が出たことでよかった部分もありますし、また父の希望を踏まえた上で葬儀社さんのアドバイスを受け父の希望を一部変更したところもありました。

この辺りのことはこちらの投稿でお話ししています。

ぜひ前向きな高齢期を送るためにも自身の最期のことに一度向き合ってみませんか?

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