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11.242018
現役世代の終活にご遺族向けのキャッシュフロー表作成を取り入れてみませんか

ご遺族向けの遺族キャッシュフロー表で見えてくるもの
前回現役世代の「孤独死」に対する備えについて取り上げた媒体を拝見してのお話しをしました。
そのうちのNHKクローズアップ現代プラスでは女優の財前直見さんの終活についての話題が取り上げられていました。
財前さんは自身の終活ノートを作成し、その中でライフプランに関するページを作成していることも紹介されていました。
ぱっとテレビ画面を見た印象ではFPの作成するキャッシュフロー表のようなものに見えました。
ご相談をうけてお作りする家計診断書や提案書には、もし世帯主の方または配偶者が亡くなったらどうなるのか、というキャッシュフロー表も含まれることがあります。
私もこのご遺族向けのキャッシュフロー表を作成させていただきます。
このお話しはよくこのブログでお話しさせていただく「必要保障額」のお話しとつながるものです。
ちなみに「必要保障額」について当ブログ内でお話ししたものは下記の通りです。
共働き夫婦で妻が亡くなった場合の「必要保障額」が不足していることがある
ご遺族向けのキャッシュフロー表を作成した場合に、この「必要保障額」が今の時点でどのくらいなのか、それに対して備えができているのかが見えてきます。
例えば今の時点で世帯主が亡くなったとしたらどうなるでしょうか?
世帯主の収入は無くなりますが上記のリンク先でお話ししている遺族年金や死亡退職金などの「収入見込額」が代わって家計の収入となります。
一方支出は世帯主が住宅ローンの借主であれば団信により住宅ローンはなくなりまた日常生活費もそれまでより少なくなるとは思います。
このあたりは上記の「支出見込額」のリンク先で説明しています。
このシミュレーションの結果が見えてくるものがご遺族向けのキャッシュフロー表になるわけです。
試算すると支出も収入も減るものの特に収入の減りが大きいため「支出見込額」>「収入見込額」となるご家庭のほうが多いと思います。
したがって不足している部分の手当をどうするのか?ということがこの試算のテーマになります。
すでに保険や貯蓄などで十分に手当をできているケースもあります。
しかしこれらが十分でなく適切な備えができていないということが見えてくることもあります。
この場合は保険を増やしたり家計の改善を検討したり、可能であれば配偶者の収入を増やすことを検討いただくことも方法の一つとなります。
ご遺族向けのキャッシュフロー表は現役世代の終活にとって大切なもの
保険に加入しているご家庭は多いと思います。
ただ保険料に意識が行き過ぎて、みなさん万一のときの保険金額でその後の備えができているのかしっかりわかっていらっしゃるでしょうか?
ご相談を受けている中で不安にかられて過剰に保険に入りすぎていたりするケースも多いのですが、備えが十分でないのでは?というご家庭もやはり見受けられます。
私は保険を売っていないFPではありますが、それでも診断結果に応じて先程も触れたように保険の必要性を促すときもあります。
そういったことを理解するためにもご遺族向けのキャッシュフロー表を作成する意味は高いものです。
そしてこのご遺族向けのキャッシュフロー表を作成することはご家族のいらっしゃる現役世代の方々にとってはこれもまた大事な「終活」の一つだということをぜひご理解いただければと思います。
もともと冒頭のクロ現プラスのテーマは現役世代の方々の「終活」というものでした。
「終活」を行う理由の一つはやはり「人に迷惑をかけたくない」という想いが強いとは思います。
一方で家族のいらっしゃる現役世代の方々の「終活」には「家族に心配をかけたくない」という想いもあるはずです。
死後のことをどうするのかということを考えるのが「終活」のメインであることは間違いないところでしょう。
ただ現役世代の方々にとっては万一の際のリスクに対して家族を守る備えができているのかどうかも大切な「終活」の一環とも言えるはずです。
その意味でも世帯主や配偶者に万一のことがあった際に家計がどうなっていくのかは一度シミュレーションしてみることをぜひおすすめします。
また今日お話ししたような内容について「我が家の場合はどうだろう」と思う方はぜひ当事務所にご相談いただければ幸いです。
詳細はこちらのページをご確認の上お問い合わせください。