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住宅購入 物件を見てから引き渡しまでどのように進んでいくのか

「住宅購入」は言うまでもなく大きな買い物です。

その割には契約してから引渡しまでどのように進んでいくのか、よく知られているとは言えないと思います。

例えばスーパーやコンビニでの買い物は、商品を選びレジで精算し購入した商品を持って帰る、という形であることは日常の一部としてみなさんよくお分かりのことかと思います。

ただ「住宅購入」は日常の一部とは言えないわけで、自分のものとして所有権を取得するまでどう進むのかご存知ない方のほうが多いのもごく当然のことでしょう。

今日はざっとではありますが、住宅購入について物件を決めてから引き渡しまでの流れについてお話することにします。

なお今回お話しするおおまかな流れは主に建売住宅や中古物件に関するものとご理解ください。

「こんな感じで進むんだ」ということをだいたい把握して参考にしていただければ幸いです。

 

契約までの流れと見積もりの注意点

住宅を購入しようと思った場合みなさんはどちらに行かれるでしょうか?

入り口としては例えばチラシなどを見て現地販売会など現場に行ったりするところから始まるものと思います。

なかには直接不動産業者さんのところに相談に行かれる方もいらっしゃるかもしれません。

現地の物件が気に入ったり、出会った不動産業者さんに紹介された物件が良かったりすると、実際に物件価格や諸経費、住宅ローンの返済額など予算がどのくらい必要か検討することになります。

業者の方から見積もりをいただくこともあるでしょう。

それらを検討して購入する物件が決まると購入申し込み、いわゆる「買付」を、業者さんを通じて売主側に送ることになります。

売主がその申込を了承すると実際に契約に向けての動きが始まります。

申込から契約まではそれほど時間は空かないことが多いです。

概ね1週間程度で契約手続きに入るものと思います。

 

見積もりについては、特に住宅ローンの返済額をしっかり考えるようにしましょう。

もし業者の方のチラシを見て購入を検討した場合、チラシに載っている返済額は提携している銀行さんの変動金利等で毎月返済額が書かれていることが多いです。

言い換えると購入者ご自身の収支やライフプランに沿ったものではないわけで、そのまま自身の返済計画に用いるものではないことはみなさんもお分かりのことと思います。

自身はどのくらいの返済額をどういった金利で返済していく予定なのかはしっかりと考えて見積もりに反映させていただきたいところです。

 

重要事項説明と契約、「手付金」の意味

さて契約に入る前には購入物件に関する「重要事項説明」が行われます。

この「重要事項説明」は宅地建物取引士の方によって説明がされるものです。

当該物件の概要、例えば所有者が誰か、担保に入っているのか否か、その物件をめぐる法令上の制限はあるのか、敷地と道路の関係性と言ったお話しや取引に関すること、例えば手付金や違約金、ローンに関することといったなどが説明されます。

わかりにくいところなどがありましたら説明をされる宅地建物取引士の方にしっかりと確認するようにしましょう。

この「重要事項説明」を受けて「重要事項説明書」に署名押印をしてから、購入物件に関する「不動産売買契約」に入ります。

 

「不動産売買契約」には売買代金や手付金、ローン特約のこと、引き渡し時期などが記載されています。

読み合わせをすると思いますのでこちらも不明な点はしっかり確認してください。

署名押印の上、「手付金」を売主さんに交付してまず購入時の第1ステップが終わります。

 

さてこの「手付金」、いわゆる「頭金」よりもう少し厳しい意味が出てきます。

物件価格のうち住宅ローンによる借入金以外の現金で用意できるお金が本来の「頭金」の意味です。

一方「手付金」ですが、一般に「不動産売買契約書」の中に、

「売主買主ともに相手方が契約の履行に着手するまでの間であれば、売主は手付金を買主に返しさらに手付金と同じ金額の金銭を支払うことで、買主は手付金を放棄することで契約を解除することができる」

というような趣旨の条項が入っています。

これは「売主の手付倍返し」「買主の手付放棄」などとも言われる「手付解除」の契約条項で、その性質からいわゆる「解約手付」と呼ばれています。

なお買主側からするとそのまま引渡しまで進めば「手付金」は最終的に物件価格に充当されるものです。

「不動産売買契約書」には「頭金」という表現ではなく「手付金」という記載がなされていることが通常です。

 

「手付金」の金額ですが、一般的には売買代金の5~10%、特に10%つまり1割のケースが多いのではないでしょうか。

物件価格が5,000万円だとすれば500万円ということになるでしょう。

これを原則として契約時に「手付金」として売主さんにお渡しすることになります。

なお売主が宅地建物取引業者である場合、「手付金」については制限がかかることになります。

販売物件が未完成であれば売買代金の5%もしくは1000万円を超えるとき、完成物件については売買代金の10%もしくは1000万円を超えるときは「保全措置」といって指定された保管機関に「手付金」を預かってもらうことになっています。

 

住宅ローンの申し込みと「ローン特約」

さて無事に契約が終わると住宅ローンを利用する方にとっては必要な第2ステップに入ります。

先ほどの「不動産売買契約書」には「融資利用の特約」というような文言が入っていることと思います。

これは俗に「ローン特約」とか「ローン条項」などと呼ばれるものです。

買主さん側の問題であるこの特約はごく簡単に言ってしまえば「購入にあたって住宅ローンの承認が金融機関から得ることができなかった場合白紙解約する」というような内容です。

「白紙解約」なので売主さんはすでに買主さんから交付を受けている手付金などをすみやかに返還する必要が出てきます。

つまり原則として「ローン特約」の条項が適用される解除については先ほどお話しした「手付解除」はもちろん契約違反による解除のいずれにもあたらないことになります。

内容としては「必要な書類をそろえ、融資の申し込みをしなければならない。」というような「努力義務」の条項、融資先の金融機関や借入額など記載、契約からおおむね1か月ぐらいまでの間の日付を「融資承認予定日」と定め、この日までに融資の承認が得られない場合に解除になるような期限に関する条項があげられます。

 

さてこの「ローン特約」の内容に沿って購入者の方は金融機関に住宅ローンの申し込みを行います。

申し込みを受けた金融機関側で審査を行い審査が無事に完了すれば借入が可能になるわけです。

審査完了後に金融機関で住宅ローンを借入するための契約を行います。

 

この金融機関との契約日、実はけっこうたくさんの書類に署名押印をすることになります。

実際に借入の契約をされた方も「たくさんあって何を書いたのかよくわからなかった」というお話しを時折耳にすることがあります。

主に署名押印する書類は実際にお金を借りるための契約である「金銭消費貸借契約書」、購入した物件を金融機関の担保に入れるための「抵当権設定契約書」、団体信用生命保険に加入するための申込書兼告知書などがあります。

内容が多くて大変ですがご自身が署名した書類がどんな書類かは理解するようにされるとよいでしょう。

 

残金決済そして引渡

契約を行い住宅ローンの準備が終わると最後のステップである引渡と登記です。

通常住宅ローンを借り入れる金融機関で仲介業者さんと売主さん買主さん、それに司法書士の方が一同に会し名義を売主さんから買主さんに変更するための手続きを行います。

司法書士の方が名義変更に必要な書類があるかどうかを確認し、金融機関が住宅ローンを実際に買主さんに貸付、その貸し付けられたお金を使って売主さんに売買代金が支払われます。

「実際に買主さんに貸付」ですからいったん金融機関から購入者の方の銀行口座に入金された上で売主さんへ振り込み去れることが通常です。

その場で通帳をみた買主さんが「大きなお金が入金されて一瞬で出ていった」というような感想をおっしゃることはけっこうあります。

 

また必要な経費などの精算が行われ売主さんから買主さんに家屋のカギなどが代金と引き換えに受け渡され引き渡しが終わることになります。

なお司法書士の方が法務局に登記の手続きを行ってから実際に買主さんの手元に登記識別情報(かつては権利証と呼ばれたものです。)や登記事項証明書などが届くのは引き渡しの日から約2~3週間程度かかるのが一般的です。

契約からお手元に登記の完了書類が届くまで3~4か月ぐらいといったところでしょうか。

ただ状況によっては短い期間になったり長引いたりすることもあります。

 

建売住宅や中古住宅の購入など主に仲介業者の方を経由した事例での住宅購入における引渡しまでのおおまかな流れをお話してきました。

実際に購入した住宅が自身のものになるまではけっこう時間のかかることがお分かりいただけるものと思います。

「住宅購入」をテーマにしたお話しについては他にも当ブログ内の以下の投稿などでお話ししています。

あわせて参考にしていただければ幸いです。

住宅購入と自己資金の考え方

住宅購入時のさまざまな諸経費

夫婦共有で住宅購入する際の注意点

住宅購入資金の全体像をおさえよう

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