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リタイア後の単身世帯の家計収支はどのようなものなのか?

先日夫婦二人の毎月の老後資金はいくらかかるのか、二つの出典から考えるというお話をさせていただきました。

年金などの収入と毎月の支出を考えて不足している金額を現役時代から老後資金として準備して取り崩していくように考える必要があり、これが一説には3,000万円などといわれる老後資金を用意する上での考え方になります。

もちろん個々人の老後の生活スタイルや収入額、働き方などによって金額が変わってくるテーマではあることはいうまでもありません。

ひとそれぞれ自分はいくらぐらい用意すればいいのだろうという目安をつけておくことが大切なわけです。

 

単身世帯における家計収支の一例

さて冒頭の当ブログのリンク先でも触れていますが、こういった老後資金のお話としてよく出される金額は「夫婦二人」という世帯構成が基本になっています。

しかし先日2018年9月24日日本経済新聞朝刊に「単身・無職が最多 しぼむ4人家族 世帯統計、政策前提くずれる」という記事があったように、平成27年国勢調査によれば同年10月1日現在の「単身世帯」は1841万7922世帯で同調査にいう「夫婦のみの世帯」や「夫婦と子供からなる世帯」を上回ってもっとも多い世帯の構成になっています。

日経の記事でも

「少子化で1人で生活する大学生などの数は減っている。晩婚化が進んで生涯独身の人も増加し、さらに高齢者の一人暮らしが増えているのが大きな要因だ。」

 (2018年9月24日日本経済新聞朝刊記事「単身・無職が最多 しぼむ4人家族 世帯統計、政策前提くずれる」より引用)

という指摘がありました。

実際私も「生涯独身の人」で、実家の母は「高齢者の一人暮らし」ですからこの指摘がまさにそのまま当てはまります。

ここ2、3年FPのライフプランとして利用される数字の出典として、この「単身世帯」の出典ももう少し増えてほしいということはずっと考えていて、こういう記事をきっかけに増えてきてもらえるとありがたいところです。

 

さてでは先ほどの日経の記事では「単身無職」世帯についても触れられています。

そこで冒頭の老後資金の話の参考として高齢単身者のお金についてお話しましょう。

出典は当ブログ冒頭リンク先夫婦2人世帯のお話のときと同様、総務省が毎年発表している「家計調査年報(家計収支編)」の家計の概況から見ていきます。

家計調査年報では「60歳以上の単身無職世帯」を「高齢単身無職世帯」としています。

この家計収支ですが、月平均額の実収入は114,027円となっています。

このうち94%が「社会保障給付」となっていますから「年金」ということになるのでしょう。

ここから税金などの非消費支出(12,544円)を除いた可処分所得すなわち手取り額は101,483円ということになります。

これに対し毎月の消費支出平均額は142,198円となっています。

したがって毎月40,715円不足しており、ここを現役時代に準備した老後資金でまかなうことが基本になります。

もちろん実収入を増やすという選択もあるでしょう。

さて毎月40,715円の不足ですから1年で年間488,580円不足することになります。

仮に60歳から女性の平均余命に近い30年で考えると

年間488,580円×30年=14,657,400円

という金額が必要になってきます。

 

賃貸住まいならばもう少し多めに見る必要がある

ただ注意点として住居に関する支出はこの消費支出のうち10.2%となっていますので約14,500円です。

これは家賃の支払いのある世帯も持ち家でローン完済済みの世帯も含まれていることが理由で、そのため実感とは合わない方もいらっしゃると思います。

一般的に考えて老後賃貸にお住まいで家賃が必要な方はもっとお金が出て行くことも考えなければいけません。

一人暮らしの家賃が仮に毎月60,000円とすればこの住まいの平均値にあと45,500円が不足します。

これが住居不足額が年間546,000円ですので30年で

年間546,000円×30年=16,380,000円

が追加で必要となり、この試算では先ほどの不足額と併せて結局合計で約3,000万円が必要になることになります。

もちろん更新料等がかかることもあるかもしれませんし、また賃貸ではなく有料老人ホームやいわゆる「サ高住」などに住み替える方もいらっしゃると思います。

いずれにしても老後の住み替えは単身者の家計支出に大きな影響をあたえるためしっかり検討しておくことが重要になります。

 

そしてそもそもこの計算は先ほどの毎月の支出が「142,198円」で暮らしていくという前提で算出しました。

もしもう少し余裕のある暮らしをしようと思ったら準備する金額はさらに増やすか60歳以降も仕事をしていくことが必要になるでしょう。

単身者の方が今のご自身の生活を考えて、もちろん老後は消費支出を多少は抑えるとしてもどのくらいの金額で生活していくことが可能なのか考えておく必要があります。

それには単身の方も、お忙しいとは思いますが、日々の家計の支出をしっかり洗い出し無駄がないかなどしっかりと家計の把握につとめておくことが大事なことです。

リタイア後の家計収支についてご心配な方はぜひ当事務所の家計診断をお受けください。

詳細はこちらのページをご確認いただきお問い合わせいただければ幸いです。

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