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離婚と金融資産や保険のはなし

「離婚後のライフプランを考える際に知っておきたいこと」をテーマにお話しを続けています。

初回は離婚後のライフプランを考えることの重要性と財産分与って何だ?という話題を取り上げました。

その2では「離婚に関連して登場するお金にまつわる言葉」のうち慰謝料と養育費について、その3では婚姻費用、年金分割そして児童扶養手当について触れました。

そしてその4から「離婚後のライフプランに関するチェックポイント」のお話しをはじめて前回は離婚後の生活費のお話しに触れました。

前回その5では「住まいの確保」と持家・住宅ローンのことについて触れました。

ちなみに「チェックポイント」は前回その4でご確認くださいね。(リンク先からどうぞ。)

なおライフプランのご相談については当事務所でもお受けしています

離婚後のライフプランについて心配等ある方はお気軽にご相談ください。

今日は「離婚後のライフプランに関するチェックポイント」のうち主にお金についてのお話しです。

 

金融資産などはどのように分配するのか?

まず結婚しているときの夫婦の財産関係はどのようになっているのでしょうか?

意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これも民法にきちんと規定があります。

条文を見てみましょう。

(夫婦間における財産の帰属)

第762条

 1.夫婦の一方が婚姻前から有する財産及び婚姻中自己の名で得た財産は、その特有財産(夫婦の一方が単独で有する財産をいう。)とする。

 2.夫婦のいずれに属するか明らかでない財産は、その共有に属するものと推定する。

つまり夫婦がそれぞれ自分の名前で得た財産は自分のものですが、どちらのものかわからない財産は共有という風に推定されます。

で、わからないものは基本的には話し合いということになるし、話がつかなければ初回お話しした「財産分与」の請求を裁判所に申し立てていくような流れになっていくわけです。

また慰謝料と財産分与は本来別の話です。

ですから財産分与のところでお話ししたように、慰謝料が含まれているような分与であれば基本的には別途慰謝料はのぞめません。

ちなみに分与の割合は、2分の1が原則的でそこから個別の事情などを考慮していくようになるようです。

当事者の話し合いはこれにこだわることはありませんが、話のスタートとしてはここから始めていくことになろうかと思います。

 

保険の名義は書き換える必要がないか?

生命保険など各種の契約をどうするのか?

これも離婚時において考えておく必要のあるところです。

保険の当事者関係は

保険料を支払う「契約者」

保険の対象となっている「被保険者」

保険金の受取対象者である「受取人」

という登場人物がいます。

例えば契約者「夫」被保険者「夫」受取人「妻」となっているケースで離婚をする場合であっても、夫が保険料を支払い続けてくれれば妻側は別に困ることはないですよね。

もっともこの場合でも当事者の住所や氏名の変更などの手続きは必要になろうかと思います。

ただ問題は離婚後に保険料を支払い続けることができるのか?ということです。

このケースで夫側の収入等の減少などによって保険料の支払いが滞るようなケースもあるでしょう。

また契約の内容によっては契約継続自体が困難になるものもあります。

医療保険などで「夫婦型」とか「家族型」などと言われているものですね。

つまり離婚時においてはいわゆる「保険の見直し」を考えなければいけません。

知識としてウェブなどで様々な情報が流れていて参考にはなるものもありますが、実際にその保険証券や内容それに離婚後の双方の収入などを見なければ適切な判断は難しい、と私は思っています。

 

子どもを引き取る場合、相手方の養育費はあてにできるのか?

養育費についてはこれもその2でお話したところです。

公正証書にして「強制執行認諾約款」をつけておく、ということもご説明しました。

「甲は債務の履行を遅滞したときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した。」

というような文言ですね。

「甲」はお金を支払う側の人のことになります。

したがってお金を払ってくれなければ強制執行手続きをとることができるにはできるわけです。

また支払い側が仮に自己破産しても養育費は免責されず、引き続き支払い義務を免れることができない、ということになります。

これは非免責債権といわれるいくつかある破産によっても免責されないもののひとつだからです。

とはいえ、養育費は子供が20歳か大学卒業まで支払うものです。

子供が小さいときに離婚となれば支払い終了時期まで長い時間がかかります。

その間に支払い側も勤め先が倒産したりリストラにあったり病気などで離職したりと様々な可能性が考えられます。

その場合養育費減額の可能性もあります。

また養育費は確かに免責されませんが、本当にまったくお金がない状態にまで相手がいってしまえばこれは取り立てることは難しいですよね。

厚生労働省の「平成23年度全国母子世帯等調査結果の概要」によれば、そもそも養育費の取り決めをしている母子世帯が37.7%、父子世帯が17.5%といずれも決して多い数字ではありません。

取り決めをしていない世帯はその理由として「相手に支払う意思や能力がないと思った」と言う回答がもっとも多く母子世帯の48.6%、父子世帯の34.8%となっています。

養育費そのものを受けているかどうかについても「現在も受けている」と答えた世帯は離婚した父親から受けている母子世帯が19.7%、離婚した母親から受けている父子世帯は4.1%となっています。

ちなみに養育費そのものを受けたことがないという母子世帯は60.7%となっています。

養育費の取り決めは書面をもってきちんと取り決めをしておくことをおすすめします。

ただそれが子供の成人や大学卒業までは続かない可能性が高いと思ってライフプランを考えるほうがより重要になってくると私は考えます。

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