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今年から知っておきたいセルフメディケーション税制について~その5~

先日から2018年の確定申告の際から登場する制度である「セルフメディケーション税制」についてお話しを続けています。

(あくまで2018年の確定申告の際から登場する制度である点にご注意くださいね。)

初回の~その1~では「セルフメディケーション」という言葉について考え、またこの制度の基本部分についてお話しして、~その2~では対象となる医薬品に関してお話しをさせていただきました。

~その3~では~その2~の続きで、購入後にその医薬品が対象商品かどうかを確認し確定申告に必要な「レシート」に関してのお話しをさせていただき、そして前回~その4~ではこの制度を利用するためのいわゆる「一定の取組」、4つのポイントの4つめのことと、その他の注意点についてまとめてみました。

このシリーズの最後、今日は下記の4つのポイントのうち順不同になりますが、一つ目のポイントと関連する「医療費控除」との関係についてお話しします。

毎回記載していますが、初回にもお話しした「セルフメディケーション税制」の4つのポイントと、このシリーズでご案内している厚生労働省ウェブサイト内にあるこの制度について概要を説明したページのリンクを次に出しておきます。

併せてご確認いただければ幸いです。

  1. 自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族が一定の定められた成分のある医薬品を購入したケースが対象
  2. 購入額が1万2千円を超えると超えた金額(上限8万8千円)を総所得金額等から控除できる
  3. 今年(2017年=平成29年)から5年間の期限のある制度
  4. 「健康の維持増進及び疾病の予防」に対する取組が必要

厚生労働省ウェブサイト内「セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)について

では本題に入りましょう。

 

「セルフメディケーション税制」と「医療費控除」の違い

~その1~のときにも若干触れましたが、この「セルフメディケーション税制」は「医療費控除の特例」として設けられています。

したがってこの二つの制度を併用することはできません。

つまり1年間の医療費やセルフメディケーション税制の対象品目の購入費を自分で計算して、どちらを使うことが有利なのかは申告する側が判断しなければいけないわけです。

ではどういう判断が必要なのでしょうか?

次の図はこの二つの制度の主な違いについて簡単にまとめたものです。

クリックしていただくと拡大しますのでよろしければどうぞ。

図の中央の「一定の取組」は前回の~その4~でお話ししていますので、そちらをご確認くださいませ。

で、ポイントは二つの制度の「対象になる費用」と「控除額」です。

「セルフメディケーション税制」はすでにこのシリーズの~その2~~その3~でお話ししたスイッチOTC医薬品、つまり上記の厚生労働省のリンク先にある「対象品目一覧」に載っている商品を購入した費用が対象になります。

言ってみれば適用できる費用は範囲がかなり狭いものになります。

対して「医療費控除」の対象になる費用は通常けっこう幅が広いものです。

主なものは上記の図の通りですが、詳しくは国税庁ウェブサイト内のタックスアンサーで「医療費控除」を検索していただければ細かく出てきます。

例えば通院費や入院費用でも医療費の一部として認められるものもありますし、お医者さんの証明書は必要ですが病気などで寝たきりの方のおむつ代も参入できることがあります。

「控除額」については図表をご参照くださいませ。

 

どちらの制度にも利用できる品目もある

で、注意する点はこの二つのどちらの制度にも利用できる品目があるという点です。

上の図で「医療費控除」の「対象となる費用」の欄に「治療・療養に必要な購入対価」としたものですが、これが例えば総合感冒薬、よくいう風邪薬であった場合、これがスイッチOTC医薬品である場合もあるわけです。

冒頭でこのシリーズで毎回ご紹介している厚労省のウェブサイト内にあるセルフメディケーション税制の「対象品目一覧」にはテレビコマーシャルで見かける風邪薬があります。

これはセルフメディケーション税制の対象品目ですが医療費控除の対象にもなりえるわけです。

国税庁のウェブサイトにある「タックスアンサー」には次のような記載があるので引用します。

医療費控除の対象となる医療費は次のとおりであり、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。

2 治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価(風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)

(国税庁ウェブサイト内タックスアンサーNO.1122「医療費控除の対象となる医療費」より引用)

ですから例えば病院に行ってかかった家族の医療費ほか「医療費控除」の対象となりうる費用に例えばドラッグストアで購入した風邪薬などを足して原則10万円を超えれば「医療費控除」の対象となりえます。

逆に医療費等を足し算して10万円にならなくても、ドラッグストアで購入した風邪薬など「セルフメディケーション税制」の対象となりうるお薬だけで12000円をこえれば「セルフメディケーション税制」による控除を利用して申告が可能になります。

ですから先程の対象額の計算をしてどちらか大きな控除金額になった制度を選択して控除額として申告することができるわけです。

つまり今年は(というか5年間ですが)医療費やこのシリーズの~その3~でお話ししたようなレシートを1年間しっかり保管しておいて、来年の2月ごろにはしっかり計算してどちらが控除額が大きいのか検討してみるといいということですね。

ということでこのシリーズもここまでです。

最後にしつこいようですが、「こういう制度があるから市販薬」ではなく、自分の日ごろの体調や特性、アレルギーなどをよく理解して、服用については薬剤師さん、場合によってはかかりつけのお医者さんにもご相談して薬を選ぶようにすることを忘れないようにしてくださいね。

副作用等で重篤なことにならないようにするためにも重要ですので。

また個別の具体的な申告額や確定申告について不明な点のある方は、地元の税務署さんや税理士の方にご相談していただくようにお願いします。

 

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