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太陽光発電の心配事

久しぶりに電力に関するお話しを取り上げます。

このブログでは時折「その後の電力自由化」というテーマでお話しをしています。

(ちなみに~その1~~その2~~その3~~その4~と4回ほど取り上げいますので興味のある方は各リンクを覗いていただければ幸いです。)

ただ今日は自由化のお話しではなく、この1週間ぐらいの間に多く見かけた太陽光発電に関するお話しをします。

取り上げるのは、事業者として太陽光発電に関連する各事業を展開している会社の問題と、いわゆる「家庭用太陽光発電」装置の問題の二つです。

 

事業者は大丈夫なのか?

株式会社東京商工リサーチさんが2016年10月31日に同社ウェブサイト上に公開した記事が目に入ってきました。

タイトルは「2016年1-9月の「太陽光関連事業者」倒産状況」というものです。

ちなみに「関連事業者」という言葉ですが、東京商工リサーチさんでは

「ソーラーシステム装置の製造、卸売、小売りを手がける企業、同システム設置工事、コンサルティング、太陽光発電による売買電事業等を展開する企業(主業、従業問わず)」

2016年10月31日付株式会社東京商工リサーチ公開「2016年1-9月の「太陽光関連事業者」倒産状況」より引用

を「太陽光関連事業者」と定義しているそうです。

で、その関連事業者の倒産件数ですが昨年は54件と過去最多だったにもかかわらず、今年は9月までにすでに42件、去年の同じ時期は38件だったそうで、このままいくと去年を上回るペースになりそうだ、というお話しなのです。

また翌日の2016年11月1日には毎日新聞のネット配信記事がありました。

こちらのタイトルは「<名古屋国税>法人税6500万円脱税容疑で告発」とあり、最初の段落のタイトルに「愛知の太陽光関連コンサルティング会社 架空の外注費計上」とあります。

記事によるとこちらのケースは当該コンサルティング会社がFIT(再生可能エネルギー固定買取制度)の対象事業者に認定された後、結局発電施設を造らずにその権利を他の方に売却、売却によって得た利益を隠すために架空の外注費を発注したというものです。

さて上の二つの記事ですがなんでこんなことになるんですかね?

 

FITの心配点

毎日新聞さんの記事の方でさらっと触れた「FIT(再生可能エネルギー固定買取制度)」という言葉にどうやら先程の2点の記事はかかわりがありそうです。

この「FIT(再生可能エネルギー固定買取制度)」ですが、括弧書きの言葉がまさにわかりやすいところで、太陽光発電をはじめ様々な再生可能エネルギーと呼ばれる発電方法にて作った電気を固定買取価格といういわば決められた価格で電力会社が買い取る制度です。

2012年7月からスタートしました。

ちなみに皆さんが毎月お支払いされている電気料金には「再エネ発電賦課金」というものが明細に入っていますが、この料金で電力会社が買い取り価格をまかなっていることになっています。

ですから再生可能エネルギーを使おうと使わなかろうとこういう形で、みなさん再生可能エネルギーの話に関わっていることになります。

ただ気になっているのは、特に太陽光発電の場合、毎年この買取価格が下がっているということです。

詳しくは資源エネルギー庁ウェブサイト内の「なっとく!再生可能エネルギー 買取価格・期間等」というページがありましてリンクから確認していただければと思いますが、年々買取価格が下がっており、10KW以上の買取価格は平成24年度1kwhあたり40円+税だったものが、平成28年度は24円+税となっています。

また今まではFITの認定事業者になってもすぐに事業を始めなくてもよかったため計画だけで認定されて、実際には稼働していない事業者があるようです。

最初の設備投資が大変なために計画だけやって、毎日新聞の記事のように権利を売買するなんていうケースもあるようですね。

買取価格も下がって、でも設備投資は大きい、競争相手も多いという状況では、事業者さんもかなり苦しい展開になってしまっているようですね。

 

家庭用太陽光発電の心配事

さてもう一つはもう少し家庭に密着したテーマです。

2016年10月31日付で消費者安全調査委員会(消費者事故調)が2008年3月から2016年7月までの間に、太陽光発電のシステムから発火や発煙したという事故が102件起きている旨発表したそうです。

毎日新聞や日本経済新聞などで取り上げられています。

この102件のうち原因がわかっているものが58件ということです。

この58件については施工不良や製品不具合が多いようですが、中には動物がケーブルがかじった、なんてこともあるようですね。

そして怖いなと思うのは、102件のうち44件は原因がわからないわけで、とりあえずはこちら側でできることと言えば施工業者の実績などを聞いて信頼できると思われる業者さんに頼むしかないですよぇ・・・。

ただ一応住宅用の太陽光発電システム自体は累計で約193万件も導入されているわけですから、そう考えればもちろん多くの事業者さんはきちんと施工しているのであろうなあとは思います。

とはいえ住宅用の太陽光発電システムはご存知の方も多いと思いますが、住宅の屋根の向きや据え置きにするのか一体型にするのかなど、初期導入のコストやその後のパフォーマンスも含めて考えていかないとあとあと後悔するなんて話、時折ネットなどでも見受けられます。

以前大手メーカーの太陽光発電装置のウェブサイトで住宅用ソーラー発電シミュレーションできるところがあったのでいろいろ入力してみましたが、傾斜角なども入力してシミュレーションするなど結構緻密な印象がありました。

導入を考えている方は設置に関しての信頼性ももちろん、太陽光を導入した際のパフォーマンスを十分に考えてくれるような業者さんを選んでいくように心がけたいところですね。

 

 

 

 

 

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