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法律の「目的規定」に注目してみる

今日はちょっとマニアックというか小ネタというか、そんなお話しをします。

気軽にお付き合いくださいませ。

テーマは法律の「目的規定」といわれるものです。

 

「目的規定」とは

法律の中には「目的規定」と呼ばれる一文が規定されているものがあります。

ごく簡単に言えば「なぜその法律ができたのか」などが書かれていて、その法律の先頭である第1条に規定されていることが多いです。

いくつか例をあげてみましょう。

いきなりレアかもしれませんが、このブログでは時折触れるお墓の話にちなんで「墓地、埋葬等に関する法律」いわゆる「墓埋法」の第1条を見てみます。

第1条 この法律は、墓地、納骨堂又は火葬場の管理及び埋葬等が、国民の宗教的感情に適合し、且つ公衆衛生その他公共の福祉の見地から、支障なく行われることを目的とする。

お墓であったり、ご遺骨であったりといったことはいろいろな方々の想いがこもるお話しになります。

そういった想いを大事にしつつ、一方で衛生的な面においても適切なケアをしていかなければ世の中的にも困ることになりますよね。

そこでこういう法律を作ってお墓やご遺骨などのことがトラブルなく行われていくようにするためのルールが「墓埋法」である、というようなことが書かれているわけです。

また行政書士としては許認可業務というものがありますが、そこでよく登場するものの一つである不動産業者さんの法律、宅地建物取引業法の第1条を見てみましょう。

第1条 この法律は、宅地建物取引業を営む者について免許制度を実施し、その事業に対し必要な規制を行うことにより、その業務の適正な運営と宅地及び建物の取引の公正とを確保するとともに、宅地建物取引業の健全な発達を促進し、もつて購入者等の利益の保護と宅地及び建物の流通の円滑化とを図ることを目的とする。

長めの目的規定ですが、ポイントは・・・

  • 不動産業者の業務がきちんと運営されること
  • 不動産の取引が公正で円滑に取引されること
  • 不動産業者の健全な発達
  • 消費者保護

といったことが書かれています。

そのための免許制度であり、必要な規制でありということになります。

宅建業法は消費者保護のイメージが強いかもしれませんし、もちろんそこは大切なのですが、目的規定には不動産業者さん自体のことや不動産取引そのものについてもきちんとしていこう、ということが書かれているわけです。

もうひとつぐらいご紹介しましょうか。

個人情報の保護に関する法律の第1条です。

第1条 この法律は、高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることに鑑み、個人情報の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務等を定めることにより、個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出並びに活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする。

まず読んでいただいておわかりのように長いです。

詳しく説明するのは省きますが(すいません)このように長い目的規定もあったりするわけです、ハイ。

 

目指すところのわかる規定

私は行政書士ですけど、かたい法律用語というのは好きではありません。

なにより法律用語はわかりにくいという点が大きいので、このブログでそれに関連したお話しをするときもなるべくわかりやすくお話しすることを心がけています。

(上手く表現できないときもありますが、ご容赦ください。)

ただそんな中でこの「目的規定」と呼ばれる条文は結構好きな条文だったりします。

なんでこの法律が作られたのか、必要となったのかその経緯や目指すところが簡潔に(時折先程の個人情報保護法のように長いものもありますが)書かれているところが「すごいなあ」と素直に感心したりします。

大げさに言えばその法律の目指すところのようなものも見えてきたりして、大事な条文だなと感じるのです。

資格試験などでは軽視されることもあるようですが、この一文の考え方を知っておくと迷った時に救われることもあるかもしれませんので試験勉強をされる方は実は大事にしておきたいところですね。

最後に行政書士法という法律にも「目的規定」はあるんです。

第1条 この法律は、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて、国民の利便に資することを目的とする。

制度や業務適正も大切ですが、最後に「国民の利便に資する」という部分があるわけですから、ご依頼者の方のご相談をしっかりお伺いして真摯にお仕事をすることがあらためて大切だと感じます。

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