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11.202017
久々の寄席へ

さて久々に仕事以外のお話しです。
もろもろ一段落ついたところで久しぶりに寄席に出かけてきました。
行き先は新宿末廣亭です。
実は20代の半ばぐらいまでは寄席には時折行っていたのですが、仕事が忙しくなりまた資格試験の勉強なども重なって足が遠のいておりました。
今回ふと思い立って行ってみようと思った理由が、現在(投稿アップ日2017年11月20日)落語協会による50日間の襲名披露の最中だったからです。
三遊亭小円歌さんが二代目立花家橘之助さんを襲名することになりその襲名披露が行われています。
小円歌あらため橘之助さんは女性で三味線を手に口座にあがるいわゆる三味線漫談の方です。
余談ですが、もう20年以上前に一度池袋演芸場で、亡くなられた玉川スミさんを拝見したことがありました。
お客さんとの掛け合いも見事なきっぷのいい方だった記憶があります。
で、橘之助さんは以前女性の三味線漫談は「全国で二人」玉川スミ師匠とご自身と言っていたのが何か頭に残っていたのです。
その橘之助さんが今回襲名披露、で襲名披露といえばその寄席の最後を務めるわけですが、いわゆる「色物」の主任って滅多にないですからね。
ちなみにやはり20代半ばに池袋演芸場で紙切り芸の当代林家正楽師匠の襲名披露を見たことがありました。
たまたま偶然ですが色物の主任を見る機会に恵まれたのは個人的にとてもラッキーなことだなと思っています。
橘之助さんのお師匠さんは今年(2017年)の4月に亡くなった三代目三遊亭圓歌師匠です。
一度鈴本演芸場で「中沢家の人々」をお聞きしましたが、難しいことを考えずとにかくおもしろかったです。
この「中沢家の人々」に圓歌師匠が入院した時の病名を間違えたお弟子さんとして小円歌さんのお名前が出てくるのはご存知の方も多いと思います。
襲名披露口上の席に圓歌師匠は座ってはいらっしゃいませんでしたが、橘之助さんもおっしゃっていらしたとおりどこかでは見ていらしたことでしょう。
今年の10月の産経ニュースのウェブサイトで
「三遊亭小円歌が名跡襲名 82年ぶり立花家橘之助 「たぬき」披露へ」
という記事が出ていましたが、そのとおりの演目「たぬき」を拝見してきました。
あまり専門的なことはわかりませんし、にもかかわらず無理に語ることも野暮というものでしょうから、素人としてただただ見事な三味線の音色とばちさばきにすっかり聞き入ってしまいました。
生で聴くとやはり引き込まれるものがあります。
それにしても襲名披露口上はやはり華やかです。
個人的には御年88歳の三遊亭金馬師匠のお元気な姿を拝見できたことがとてもうれしかったです。
中入り前の高座もそして口上の三本締めの音頭もあの独特のお声できめていらっしゃいました。
他にも落語協会会長の柳亭市馬師匠をはじめ圓歌一門の歌司師匠の高座などもお聞きできました。
また寄席でお話しを聞くことは話し方の勉強になるという側面もあります。
どうやって集まったお客様の目を引き込んでいくのか、笑いの中にもたくさん学ぶことがあって勉強になります。
以前に私が人前で話せるようになった3つのポイントというお話しをしていますが、私が人前でセミナーなどをできるようになったおかげの一つがこの寄席で学んだことでもあります。
もちろん噺家のみなさんのようなことなど素人の私にできるはずもありませんが、高座での皆さんの熱演を見ながら自分が話す際に生かせたことがたくさんあります。
とりとめもないお話しでしたが、久しぶりにいい気分転換をさせていただきました。
また時間を作っていってみようと考えています。