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2%の当事者として見た「40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす」というお話

先日NHKスペシャル「AIに聞いてみた どうすんのよ!?ニッポン」を見ました。

すでにその数日前にNHKの「ニュースウォッチ9」で番組の一部が取り上げられていてネット等でも話題になっていた言葉がありました。

それが今日のタイトルでもありますが

「40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす」

という言葉です。

「ニュースウォッチ9」でこの話題が出たときはけっこう批判的な意見もあったようですが、本編をみないとなんとも言えない部分もあるだろうと思い、その時はここでは取り上げませんでした。

何せ私も40代ひとり暮らし、249万人のひとりです。

ちなみに番組のウェブサイトにあった「ひとり暮らし傾向診断」。

30代の時の感覚で診断すると40代の時のひとり暮らしの確率が出てくるというお話しですが、私が診断すると番組中の有働アナウンサーの診断とまったく同じ道筋を進んで確率90%。

マツコ・デラックスさんのいっていた「ひとり暮らしのサラブレット」に見事当てはまりました、ハイ。

 

目新しい話はなかった

でも番組を見ていても何故「日本を滅ぼす」となるのかは今ひとつピンと来ませんでした。

番組では自殺者が増えるとか、生活保護費などの扶助費が増えるとか、出生率が下がるとかいう診断が出ていました。

空き家が増えるとか、餓死者が増えるとかいうのもありましたね。

また地域のネットワークが途切れて「孤立社会」になる、というような話も出ていました。

ただこれらの話は結構以前から指摘のあるところであって、そんなに目新しい話なのかな?と番組を見ながら考えていました。

このブログでも度々触れていることとそう変わらない気がするんですよね。

例えば独身者の将来設計・ライフプランの検討でも自殺者の話は触れましたし、他にも「40歳独身の危機」という記事を考えるというお話もしましたし、「生涯独身第1世代」と呼ばれた私のひとりごとというお話もしています。

番組でAIによってこういう点に初めて気がついた、というような趣旨の発言もありましたが、私のような当事者からしてみれば、どの話題も「そりゃそうだよね」という印象の方がむしろ強くなった感じです。

都内の区役所にAIの診断結果を見せて、もっといい暮らしをしているようなイメージを持っている職員の方がいらっしゃいましたが、決してそんな人ばかりではないわけです。

行政との接点がない、という話もありました。

が、そもそも行政の窓口に行く時間もなければ行くこと自体に抵抗がある方、また行っても何か頼りにできるのか、など行政に対してこちらが何かをあてにできるようなことがあるとはあまり感じていないこともあるでしょう。

また行政もどちらかといえば行政側から積極的にアプローチをするというよりも啓蒙などはしつつも基本的に当事者が何かを言ってくることを待つ、ということが基本的なスタンスかと思います。

そういう意味で行政と40代ひとり暮らしに接点がないことはごく当然ではないでしょうか。

でもそれらを色々と考えてもそれがなぜ「日本を滅ぼす」ということに繋がるのかは最後まで「?」という感じでした。

ただまあある意味、問題提起をするためにこういう表現を使った、ということなのかも知れませんけどね。

 

一括りにされても

「40代」という括り方も実は結構便利だけど微妙に違うんじゃないかな?と感じる括りでもあります。

私はマツコ・デラックスさんと同じ年齢ですが、40代前半の方と後半の方でも、また社会に出るタイミングによっても就職先に苦労した方やまだいわゆる売り手市場だった方まで様々でしょう。

私の世代は就職活動が苦しくなり始めた頃で、後ろにはさらに苦しい時代の人たちがたくさんいます。

以前同年齢の方でははっきりと「損な世代」と言い切った方もいます。

もちろん我々だけが苦しいわけではなくあらゆる世代に苦しい方はたくさんいるのですが、なんとなく人数が多い世代で、就職活動が難しくなってきた世代だからこそ、時代に対する不満もあるのでしょう。

その人たちからしてみれば、多少煽る目的もあったであろうとはいえ「日本を滅ぼす」と言われるとまあいい想いをしないことも理解はできます。

一方でマツコさんの「ごめんなさい」という反省も気持ちの中でわかる部分もあります。

うまくはいえないのですがやはり「ごめんなさい」という感じなのです。

番組では最後に我々2%の人たちに向けて「仕事を面白がるな」という提言がありました。

これも正直わからなくもない表現なのですが、でもやはりよく言われる「仕事以外のネットワークを作る」ということとそう変わらないような話でしょう。

それが生活に追われたりする中でなかなかできないからこそ、苦しい部分もあるわけですから。

当たり前ですが40代ひとり暮らしと言っても249万人いるわけですから色々な立場や生き方の方がいますよね。

一つのお話としては興味深くまたある意味では面白く拝見しましたが、ある意味こういうことが当事者以外にはあまりよく知られていない、ということぐらいしか特に引っかかることはなかった、ということが正直な番組を見た感想です。

 

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