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戸籍の誤りはなぜ起こりうるのか?

改製原戸籍と戸籍の電算化

Yahoo!JAPAN ニュースにも出ていた北日本新聞ウェブさんの記事の見出しから今日はお話に入ります。

「戸籍の人名、語記載相次ぐ データ登録時に崩し字読み違えか」

今回の記事に出ているケースは富山県高岡市のケースです。

一部引用させていただきます。

同市では、2002年度に手書きの戸籍をデジタルデータに置き換える「電算化」に着手。

民間の専門業者に委託し、20万件近くの作業を翌年度までに完了した。

作業の過程で崩し字や癖のある字は常用漢字などに変換したが、入力する際に誤って登録したケースがあったと考えられる。

(2017年7月10日5:00配信 北日本新聞ウェブ「戸籍の人名、誤記載相次ぐ データ登録時に崩し字読み違えか」より一部引用)

以前に相続と戸籍謄本収集のはなしというお話でも多少触れている内容ですが、もう少しこの引用部分について触れてみましょう。

今現在戸籍謄本を取得しようとすると、多くの自治体では戸籍謄本というよりも「戸籍全部事項証明書」という横書きの書類になっています。

これはコンピュータで字も書かれていて手書きのものはありません。

この「戸籍全部事項証明書」の前のものが「戸籍謄本」と呼ばれたものです。

特にこの「電算化」とか「コンピュータ化」と呼ばれる直前の戸籍謄本は「改製原戸籍謄本」と呼ばれます。

「改製原戸籍謄本」にも二つありまして、一つは昭和32年の法務省令で改製される直前の「家単位」とか呼ばれる兄弟やその妻など一族が幅広く入っている戸籍でした。

この戸籍が昭和32年の法務省令によっていわゆる「三大戸籍」が禁止された結果、親子までの家族単位の戸籍が作られるようになりました。

もう一つの「改製原戸籍謄本」が今回の記事で問題になっている戸籍でして、平成6年法務省令によって改製される直前の縦書きの戸籍でした。

この戸籍が平成6年の法務省令によって現在の横書きコンピュータ化された戸籍が作られるようになったわけです。

いゆゆる「平成6年改製原戸籍」といもいわれるこの縦書きの戸籍はタイプで印字されたものもあれば手書きで書かれているものもあります。

今回の記事のケースではこの縦書き手書きのものを誤読して電算化する際に別の字で印字してしまったがために起こっている事例です。

ちなみに記事によれば本籍が高岡市であるケースにおける「戸籍訂正」の手続きは昨年度で89件にのぼったそうです。

 

戸籍の誤りはありえる

「こんなことがありえるのか?」と思う方もいらっしゃるかと思いますが、お名前に限らず年月日など文字・数字があっていないケースは時折見かけます。

相続などで戸籍謄本等を収集していると古い除籍謄本なども必要なことはごく普通のことです。

この古い除籍謄本はタイプライター等のない時代のものがほとんどですから、手書きで書かれている文字を追っていくことになります。

書かれた方には大変失礼なのですが、正直判読に苦労する文字も多々見受けられます。

多いのは崩されて書かれている文字でして、達筆は達筆なのですがそれが逆にわかりにくい、というデメリットにつながっています。

数字などもいわゆる多角文字といわれる「壱」「弐」「参」「拾」などが崩されて書かれたりしているものもあります。

はじめて戸籍を収集される方は「なんて書いてあるのか?」というところで引っかかることもよくあることです。

また戸籍類を追っていく中で先の除籍と次の除籍とで日付や記載が合わないということもでてきます。

ちなみに私も2回ほどだったでしょうか、戸籍の誤りを役所に指摘して訂正していただいたことがあります。

他にも判読が微妙で問い合わせをしたことが数度あります。

戸籍の記載、移行といえど担当している方も人間ですから誤りは十分に考えられます。

また古い戸籍の字体の判読の難しさはこれは経験しないとわからない部分もあると思います。

もしご自身で戸籍等を集められても不安であったり全部そろっているのかわからない場合はお気軽にご相談いただければと思います。

 

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