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「都度贈与」って何?

所用でしばらくブログをお休みしておりましたが、少しづつまた再開していきますので、変わらずお付き合いのほどお願いいたします。

さて、先日あるところで「都度贈与」(つどぞうよ)という言葉を聞きました。

「つどぞうよ?」とピンとこなかったのですが、よくきけば何のことはない「呼び方」のお話しでした(笑)

そこで今日はこの「都度贈与」についてせっかくですからお話しすることにしましょう。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが気楽にお付き合いくださいね。

 

その都度、贈与するから・・・

ちなみにこの話は先日2017年4月8日の日本経済新聞朝刊の記事にも取り上げられていました。

見出しは「親から贈与 賢く使う 生活費や教育費は非課税」

というものです。

何の事だろうというお話しですが、国税庁のウェブサイト内タックスアンサーに次のような説明があります。

ちょっと長くなりますが、引用することにしましょう。

No.4405 贈与税がかからない場合

[平成28年4月1日現在法令等]

贈与税は、原則として贈与を受けたすべての財産に対してかかりますが、その財産の性質や贈与の目的などからみて、次に掲げる財産については贈与税がかからないことになっています。

2 夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの
ここでいう生活費は、その人にとって通常の日常生活に必要な費用をいい、また、教育費とは、学費や教材費、文具費などをいいます。
 なお、贈与税がかからない財産は、生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのものに限られます。したがって、生活費や教育費の名目で贈与を受けた場合であっても、それを預金したり株式や不動産などの買入資金に充てている場合には贈与税がかかることになります。

(国税庁ウェブサイト タックスアンサー「No.4405 贈与税がかからない場合」(http://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4405.htm)より一部引用)

あまりひねりもありませんし、比較的読みやすい内容ですからまずはご一読いただければと思います。

つまり、親子はお互いに扶養義務の関係があります。

(「お互いに」ですのでくれぐれもお間違いのないようしてくださいね。親御さんが歳をとったらお子さんには原則的に扶養義務がありますので一方通行になりませんように。)

親御さんがお子さんを育てていく中で、例えばお子さんが大学進学に当たり必要な教育費を親御さんが出すというお話しと理解いただければ結構です。

で、先程の日経新聞記事本文中の小見出しに「必要な都度もらう」というものがありました。

また引用した「国税庁ウェブサイト タックスアンサー「No.4405 贈与税がかからない場合」」の中にも「生活費や教育費として必要な都度直接これらに充てるためのもの」と「必要な都度」という言葉がはいっていますよね

これがいわゆる「都度贈与」という呼び方をされる理由のようです。

 

「通常必要と認められるもの」

さてもう一つこの「都度贈与」のポイントが先程の引用文中にもでてくる「扶養義務者」という表現です。

扶養義務者ってなんですかね?

実は以前このブログでもお話しをしております。

お話ししたのは「死後離婚」と呼ばれる「姻族関係終了届」とは?いうお話しの中でした。

いわゆる「死後離婚」についてはリンク先を見ていただくとして、民法上の扶養義務者の定義をあたらめて確認しましょう。

民法の第877条です。

(扶養義務者)
第877条
 第1項 直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。
 第2項 家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、三親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる。

この第1項で、「直径血族」という言葉が出てきます。

「直系血族」とは親子だけでなく、祖父母と孫、曽祖父母とひ孫のように家系上上下の関係になります。

で、前半最初にご紹介した日本経済新聞の記事では祖父母からの生活費や教育費の「都度贈与」も原則非課税ということになることが書かれていました。

注意してほしいのはこの「原則」非課税という部分です。

前半引用した国税庁のウェブサイトにも「通常必要と認められるもの」という記載がありましたよね。

この「通常必要と認められるもの」という定義については、国税庁が平成25年12月に出している「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A 」という資料の「Q1-2]の中に説明があります。

贈与税の課税対象とならない生活費又は教育費に充てるために贈与を受けた財産のうち「通常必要と認められるもの」とは、贈与を受けた者(被扶養者)の需要と贈与をした者(扶養者)の資力その他一切の事情を勘案して社会通念上適当と認められる範囲の財産をいいます。

(国税庁ウェブサイト内「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A 」より引用)

また「扶養義務者」の規定について民法の規定は先ほどご紹介しましたが、この資料にも「扶養義務者」の定義があります。

「扶養義務者」とは、次の者をいいます。
① 配偶者
② 直系血族及び兄弟姉妹
③ 家庭裁判所の審判を受けて扶養義務者となった三親等内の親族
④ 三親等内の親族で生計を一にする者
なお、扶養義務者に該当するかどうかは、贈与の時の状況により判断します。

国税庁ウェブサイト内「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A 」より引用)

で、最後の「なお」以下の文章にも注意が必要ですね。

どちらの文章でも「社会通念上適当」とか「贈与の時の状況により判断」とかけっこう幅を持たせた言い方になっていますよね。

ということで原則論を頭に入れながらも、ある程度判断については抽象的な部分もあることに十分に注意する必要もあると思います。

怪しい部分は税務署さんや税理士さんにきちんと確認することも大切ですね。

 

 

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