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苦しい時、辛い時に何をするか

自殺対策の認知度があがらない

昨日(平成29年3月23日)付で「平成28年中における自殺の概況」という資料が厚生労働省のウェブサイトに公表されています。

念のためリンク先をあげておきます。

厚生労働省ウェブサイト内「自殺の統計:各年の状況」

かつては年間の自殺者が3万人を超えている状況が続いていましたが、平成24年に3万人を切ってからは減少傾向にあり、今回の統計によれば昨年平成28年の自殺者は21,897人とのことです。

とはいえこの数字が減ってきたからいいというわけではなく、私はいまだに2万人を超える自殺者がいると思っています。

更に依然として男性の自殺者が女性よりも多く、昨年女性の自殺者が6,776人に対し、男性の自殺者15,121人と女性の2倍以上になっています。

また自殺者数の多い年齢階級は40歳代(40~49歳)と50歳代(50~59歳)で、これは以前ミッドライフとキャリアチェンジ~その1~というお話しの中で平成27年の統計について触れたのですが、昨年も同様の傾向が続いているようです。

特に年齢階級を男女別に分けた自殺者数のうち、40歳代の男性自殺者が2,920人、50歳代の男性自殺者が2,696人と自殺者数の約4分の1をこの層で占めていることになります。

どの世代の方が亡くなっても辛いことには変わりありませんが、40代半ばの私としては、特に同世代やちょっと上の世代の同性の方が多いことに、ここ数年この統計を見るにつけてなんともいえない想いがにじみます。

この概況が出てくる前の平成29年3月21日付で「平成28年度自殺対策に関する意識調査」の「調査結果の概要」も厚生労働省から公表されています。

同じ日に、時事通信では「「本気で自殺考えた」2割=厚労省が意識調査」という見出しの記事が、また日本経済新聞夕刊にも「「自殺考えた」微増23.6% 電話相談の認知度足りず 自殺者は減」という記事が上がっていました。

こちらの厚生労働省のリンク先もあげておきます。

厚生労働省ウェブサイト内「平成28年度自殺対策に関する意識調査」

この意識調査の概要を見ると「自殺対策に関する事柄の周知度」という事項があります。

先程の記事にもあるのですが、政府の自殺対策についてはやはりあまり知られていないという感じが現れています。

「自殺予防週間/自殺対策強化月間」を「知らなかった」と答えた方が5割を超えています。

対策によっては8割以上の方が知らないという対策も出てきています。

なかなかこういった問題が周知されていくことは難しいと感じていますが、それでも引き続き行政側には対策の周知をしてほしいと強く願っています。

 

苦しい時にはどうするか

人にはそれぞれいろいろな悩みや苦しみがあって、私には「それが理解できる」などと軽々しく口にすることができません。

とはいえそれを一人で抱えてしまうと益々苦しくなっていくことになります。

他の人々が苦しい時にどう乗り越えたのかということは、知っておいてほしいと思います。

先程の「平成28年度自殺対策に関する意識調査」の中に「自殺を考えたとき,どのように乗り越えたか」という質問があります。

これはこの調査において「自殺したいと思ったことがある」と答えた方が477人いるそうで、その方々にどのように乗り越えたかを複数回答でお聞きしたものです。

一番多かった回答は「趣味や仕事など他のことで気を紛らわせるように努めた」というもので36.7%で最も多いものでした。

気持ちを他のことに持っていくということが一つの方法のようです。

以前にご紹介したD・カーネギーの「道は開ける」の中に次のように一節があります。

「悩みの習慣を断ち切る第一の鉄則を掲げよう。

  忙しい状態でいること。悩みをかかえた人間は、絶望感に打ち負けないために、身を粉にして活動しなければならない。」

(デール・カーネギー著 香山晶訳 創元社発行「道は開ける[新装版]」105ページより引用)

もちろんすべての方にこれが当てはまるわけではないでしょう。

でも一つの方法としてこういう風に別のことに没頭するということもあるのかなと思います。

また先程の質問への回答として「家族や友人,職場の同僚など身近な人に悩みを聞いてもらった」が32.1%、「医師やカウンセラーなど心の健康に関する専門家に相談した」が8.8%、そして「弁護士や司法書士,公的機関の相談員等,悩みの元となる分野の専門家に相談した」が2.7%となっています。

これらはいわば「人に話す」ということです。

私もそうですが、状況の良くないときに、一人でいる時間が長くなってくるとそれだけでネガティブな方向に考えが向かいがちです。

そんな時、もし周りに話ができる方がいらっしゃれば救われることもあるのではないでしょうか。

話すだけで気持ちが楽になるという方もいらっしゃるでしょう。

私自身、当事務者の代表者ごあいさつにも書いていますが、カウンセラーの方にお世話になっていた時期がありました。

友人知人には「話しにくい」という方でも産業カウンセラーの方などのカウンセリングを受けるという手段はあると思います。

先程の質問にもどりますが、もちろん「できるだけ休養を取るようにした」という回答も14.3%ありました。

勇気をもって「休む」という選択も一つだと思います。

なかなか苦しい時にすぐに前を向くということは難しいかもしれません。

それでも少しずついろいろな方法を組み合わせて苦しみを緩和することができれば、ゆっくりとでも前進していけるのではないかと感じています。

 

 

 

 

 

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