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「生涯独身第1世代」と呼ばれた私のひとりごと

先日2017年1月15日(日)日本経済新聞朝刊の「かれんとスコープ」というくらし関係の内容を扱う記事に

「未婚中年、親と「黄昏同居」 支援乏しく険しい自活」

という見出しが載っていました。

40~50代の同居未婚者について取材した記事のようです。

ちなみに記事の序盤の部分で「今、40~50代の未婚男女は「生涯独身第1世代」ともいえる。」という記載があります。

すでにご承知の方も多いかとは思いますが、記事にもあるように50歳時点で男性の23%、女性の14%が一度も結婚していないという2015年の国勢調査の動向を持ち出してこう名付けたようですね。

ということで、私もこの「生涯独身第1世代」に思いっきり該当します、ってほっといてほしいのですが、まあ何を言われても仕方ないんですけどねえ・・・。

記事には多様な生き方についても触れられてはいますが、基本は生活の厳しい世帯についての話をメインに取り上げています。

 

親の年金頼み

ただ、今現在母と別居で暮らしている私にとってもこの記事は決して他人ごとではありません。

というのも私と同世代の方でも会社をリストラや倒産、個人的な事情で辞めざるを得ない状況になったり、起業したもののうまくいかなかったりすることもありえるでしょう。

その際にリスタートしようと思ってもなかなかうまくいきにくいのではないかと思います。

40代も半ばになってくると基本的には再就職が厳しい状況になってくるというのは私個人もいろいろな同世代の方から聞く話です。

私もスタートしたわけですが、行政書士の世界も廃業率が高いといわれる世界です。

そうならないようにしようと思っていても一寸先は闇ですからね。

もしかしたら廃業して再就職がうまくいかずに田舎に帰って母に面倒をみてもらうようなことになる可能性もゼロではないわけです。

母と電話で話すときにも「共倒れしないようにしよう」というのはお互いの合言葉ですが、日々努力していくしかないわけです。

さらに大変なのは記事にも取り上げられている介護離職です。

昨年2016年12月27日に東京商工リサーチさんが「「介護離職」に関するアンケート調査」というものをウェブサイト上で配信しています。

この調査によれば有効回答7391社のうち約10%の724社で過去1年以内に介護離職が発生しているそうです。

また回答した企業の約7割が将来的に介護離職者が増えると考えているようです。

で、この介護離職者の増える理由として約8割の企業が「従業員の高齢化に伴い家族も高齢化しているため」と回答しているそうですが、回答した企業の0.3%に当たる21社が「独身、未婚者が多い」という理由を挙げています。

今回の日経新聞の記事とこの「独身、未婚者が多い」という理由がつながってくるところでしょうね。

独身者、特に私が男性なので男性のことで恐縮ですが、この未婚男性の介護が困難を極めるであろうことはジャーナリストの奥田祥子さんが書かれた「男性漂流 男たちは何におびえているか」(講談社+α新書)の第三者「介護が怖い」という項によく記されています。

以前読んで非常に心に残った部分を引用させていただきます。

介護者が独身の場合、悩みを打ち明けたり、相談したりできる身内がいない分、孤独という苦しみが加わるが、特に男性は自身のつらさを他者に告白するのが苦手なうえ、親に長年世話をされ続けてきたため、世話をする、ケア能力に欠けてしまっているケースが多い。

奥田祥子著「男性漂流 男たちは何におびえているか」(講談社+α新書) 110ページより引用

これは冒頭の日経新聞の記事にあるような親と未婚の子供が同居している世帯が増えていることから未婚の男性介護者も増えていることを念頭に書かれている箇所です。

一人暮らしが人生の半分をこえた私であっても、もし母に介護が必要になったらと考えればとても本の中の話というふうには思えません。

リストラにしろ、起業の失敗にしろ、介護離職にしろ一度組織から離れてしまうとなかなか思うように再スタートが切りにくい状況が「生涯独身第1世代」(なんか感じの悪い言葉だな)にのしかかってくるのでしょうかね。

もしそうなった時に親の年金頼みの生活をしていかなければならない状況を迎えるのは、これはなかなか辛いものがありますし、ここに介護がのしかかっている人の辛さは想像を絶すると思います。

 

頼みの介護事業者はどうか

実はもう一つ、東京商工リサーチさんのデータで気になるものが今年の1月11日に配信されました。

「2016年(1-12月)「老人福祉・介護事業」の倒産状況」

というものです。

これによれば「老人福祉・介護事業」の倒産は2000年の調査開始以来もっとも多い108件あったそうです。

小規模の事業者や設立5年以内の事業者が多いようですが、それにしても心配な傾向です。

特に「訪問介護事業」が48件や、通所・短期入所介護事業」が38件となっているそうで、在宅介護を助けてくれそうな事業者が多いのが気になります。

こうなると有料老人ホームなどに親を預けない限りは身動きが取れない状況が増えてくるかもしれませんが、金銭的な問題はついてまわるでしょう。

働き方改革だそうで、残業を減らすなどいろいろ試みをしようとしている施策を国は検討しています。

人材不足というお話しも報道などではよく聞きます。

でも、資格があろうが経験があろうが能力があろうが、そもそも働ける環境がなければどうにもなりません。

全ての人がそこを自力で切り開けるわけでもないでしょう。

日経新聞の記事にも似たようなことが書かれていましたが、さすがにこの環境整備というのは国の側でも考えには入れてもらえないものかと願う今日はひとりごとで失礼しました。

 

 

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