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その後の電力小売自由化~その5~

久しぶりに「電力自由化」に関連するお話しをば。

ちなみにこのブログでは時折電力小売自由化や来年2017年春にスタート予定のガス小売自由化についてのお話しをしています。

専門的なエネルギー関係のお話しをするわけではなく、一個人としてどう接していくかという視点でお話ししていますので、もしよければ次のリンクを除いていただければ幸いです。

その後の電力小売自由化~その2~~その3~~その4~、あわせて太陽光発電の心配事というお話しもしています。

またガスについてはガス小売自由化の動き始まるというお話しをしています。)

さて今日は先日報道されていた「電力取引所」での取引について東電が改善勧告を受けたというお話しです。

 

「電力取引所」って何?

まずは先ほどの報道がどんなものか見てみましょうか。

日本経済新聞電子版より引用させていただきます。

「東電系にまた改善勧告 電力監視委、電力取引所の相場操縦で」

電力・ガス取引監視等委員会は17日、東京電力ホールディングス傘下で電力小売りを手がける東京電力エナジーパートナーに業務改善を勧告した。電気の取引所に不当に高い価格で売り注文をし、市場価格をつり上げる相場操縦を行ったためだ。自前の発電所を持たない新電力は取引所からの調達に頼るため、価格がつり上がると対等な競争ができなくなる。

2016年11月17日15:07 日本経済新聞電子版配信「東電系にまた改善勧告 電力監視委、電力取引所の相場操縦で」より引用

この記事を読んだ方の中で「?」と思った方、どの部分でしょうか?

多分「電気の取引所」という部分だと思います。

そうなんです、実は電気も取引されているのですね。

ではどこで?ということですが、一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)というところがあってそこで取引をされています。

取引ですから当然に売買されているわけです。

売り手があって買い手がいて電気が日々売買をされているわけなんです。

東京証券取引所での株の取引のようなイメージが電気の世界でも行われているわけですね。

でもなぜそんなことが必要なのか?という疑問が今度は起こるかもしれません。

電力自由化によって参入した新しい小売事業者さんはみんながみんな発電できる設備をもっているわけではありません。

あっても大規模な施設でないことは十分あるでしょう。

また例えば太陽光発電を中心にしている事業者さんが曇りや雨ばかりで太陽光発電によるパフォーマンスがフルに発揮できないケースでも、契約者した消費者の方には電力を供給する必要があるわけですから、その場合どこかから電気を調達してくる必要が出てきます。

今日のように急に冬のような冷え込みが予想される日にも事業者さんによっては供給できる電気が足りなくなる可能性もありうるでしょう。

東日本大震災直後に電力の需給関係がひっ迫して「電気予報」なんていうことものがでたことをみなさん覚えていらっしゃることと思います。

そんな場合の調達先の一つとしてこの取引所で電気を調達してくるという方法が考えられるわけです。

取引所では主に、例えば明日受け渡しをする電気を今日売買する「一日前市場」と当日の電気の過不足に対応するための「当日市場」という二つの市場があります。

詳しいことに興味のある方は一度JEPXのホームページを閲覧してみてください。

トップページには24時間のプライスシステムの単純平均値なんていうのも載っていて1kwhあたりのお値段が出ていたりします。

ちなみにこの取引所で扱われる電力は、先程の日経新聞の記事によれば国内全体で供給される電力の2~3%ということです。

難しい話はさておきとりあえずこんな取引所があるということを知っておいていただければ良いかなと思います。

 

依然として選ばれていない自由化

さて今回の件で、東京電力エナジーパートナーは記事にもあるように不適切に高い価格で売り注文を出していたようです。

ちなみに東京電力エナジーパートナーは今回電力・ガス取引等監視委員会から業務改善勧告を受けましたが、すでに東京電力パワーグリッドが今年の6月に業務改善勧告を受けていて先ほどの引用記事のタイトルの「東電系にまた」という部分はこの話を指しています。

これについてはこのブログでも、すでに7月にその後の電力小売自由化という記事の中でお話していますが、いわゆる「託送業務システム」と呼ばれているシステムに不具合が生じているため、新規事業者が契約者に料金を請求できなかったり、すでに請求した料金に過大請求が発生したケースについての勧告でした。

東京電力系の各会社はいろいろなことがあっても、やはり電力自由化の中では大きな存在です。

ただその東電系の会社でこのような事態が続くことは、やはり電力小売自由化が進んでいくには障害になっているといえるのではないしょうかねぇ・・・。

依然として電力広域的運営推進機関のウェブサイトに記載れている、いわゆる「スイッチング件数」は今年2016年3月1日から10月31日までの時点で209万件、約3.3%となっています。

また経済産業省のウェブサイトには下記のようなページがあります。

関心のある方はリンクより経済産業省のウェブサイトにお進みくださいませ。

電力自由化が始まって7か月が経過しました。 ~正確な情報を収集し、契約内容をよく理解しましょう!便乗した勧誘にも気をつけましょう~

国民生活センターや電力・ガス取引監視等委員会に寄せられている相談事例等があげられています。

これではなかなかに電力会社を変更するのは難しいでしょうね。

ただガス系の会社はスイッチングが好調のようで、以前このシリーズのその後の電力小売自由化~その3~でお話ししましたが、東京ガスは7月に今年度目標件数40万件を達成したため、目標を53万件に上方修正したところ11月21日にこの目標件数に到達したことを発表したようです。

やはり会社への信頼感ということも大きいのかもしれませんね。

春のガスの自由化も近づいていますが、こうした動きと相まって果たしてどうなっていくのでしょうか。

引き続きいろいろ見ていこうと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

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