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「必要保障額」を考えるうえで重要な遺族年金

「わかりやすく基本的な保険のはなし」をテーマにお話しをしています。

初回では遺族保障と必要保障額のお話しについての入り口になるお話しをさせていただきました。

前回は「必要保障額」のうち特に「支出見込額」についてお話させていただきました。

今日は続きで「必要保障額」のうち「収入見込額」、特に収入見込額の「柱」となる遺族年金についてお話します。

なお本題に入る前に再度「必要保障額」の計算式をあげてみましょう。

支出見込額-収入見込額=必要保障額

これをよく覚えておいてくださいね。

 

遺族基礎年金とは

万一の事態が発生した場合に保険金は必要になります。

ただすべてを保険金でまかなう必要はありません。

なぜならいろいろな収入も入ってくることが見込まれるからです。

その中で柱になるものが「遺族年金」の制度です。

遺族年金は公的保障といわれていますが、年金の加入者が亡くなられた場合に遺族に支給される年金です。

この遺族年金には遺族基礎年金遺族厚生年金という二つの仕組みがあります。

まず遺族基礎年金の話から見ていきましょう。

遺族基礎年金はもともとは「母子年金」だったころの時代の名残とも言われます。

たとえば夫が亡くなり、残された遺族が妻と子供の場合に支給される年金です。

「母子年金」だったころの名残と申し上げましたが、この制度は残された遺族に原則として「18歳到達年度の末日までのこども」がいないと受給できません。

この「18歳到達年度の末日までのこども」という表現がいささかわかりにくいところですが、簡単に言えば高校卒業までのお子さんだと思っていただければ結構です。

たとえばある年の9月7日に18歳になったお子さんがいる場合、翌年の3月31日までがここでいう子供としての定義になります。

ところで私がかつてFPの勉強をしていたころは、まさに「母子年金の名残」であったために「子のいる夫」のケースでは支給されませんでした。

が、現在は「子のいる夫」にも支給されるように変わりました。

ただ子のある妻に対する支給と子のある夫に対する支給では支給形態に違いがあります。

この点についての詳しいところについては若干ここで書くには細かくなりますからご相談いただく必要が出てきます。

さて金額ですが、遺族基礎年金の金額ははっきり定額で決まられています。

先ほどの夫が亡くなって妻と子供が残されたケースの場合以下のようになります。(平成28年度の場合です。)

 基本年金額=780,100円

 子の加算額=2人目まで224,500円、3人目からは74,800円

です。

たとえば妻と子供三人の場合は・・・

 780,100円+224,500円+224,500円+74,800円=1,303,900円

となります。

 

遺族厚生年金とは

続いてもうひとつ、遺族厚生年金についてお話していきましょう。

遺族厚生年金は亡くなった方が厚生年金に加入していれば、お子さんの有無にかかわらず支給されます。

この計算方法は次のようになります。

 遺族厚生年金額=(「平均標準報酬月額×1000分の7.125×平成15年3月までの被保険者期間の月数」+「平均標準報酬額×1000分の5.481×平成15年4月以降の被保険者期間の月数」)×4分の3

とまあこんな式によって計算するんですがえらい大変ですよね。

で、たとえばひとつの目安ですが、勤続23年で厚生年金に加入されていた方が亡くなってしまった場合、この方の平均標準報酬額というものが35万円だとします。

この平均標準報酬額というものは原則4月、5月、6月の報酬を足して3で割って出た金額を標準報酬月額表って言うやつにあてはめるんですが、その数字が仮に35万円とした場合、公益財団法人生命保険文化センターの冊子「遺族保障ガイド」に記載されている早見表によれば、遺族厚生年金はだいたい56万円ぐらいになる、ということです。

ただもっと少ない計算になっている早見表もあると思いますので、一度きちんと計算してみる必要は出てきます。

また夫が亡くなって妻が残された場合には、妻に対して「中高齢寡婦加算」と呼ばれる制度もあります。

これは妻が40歳以上65歳までの間に加算されるもので定額で585,100円が加算されますが、遺族基礎年金を支給されている間は加算されません。

遺族基礎年金と交代で支給されるようなイメージですかね。

なおこれは「寡婦」加算ですから夫が残された場合には適用されませんのでご注意くださいね。

 

とまあざっくりとお話ししてきましたけど、各ご家庭によって金額に変化があることはお分かりいただけると思います。

結構難しい話ではありますので実際には専門家に相談していただくことがベストです。

いうことで今日はこの辺で。

次回は「収入見込額」の続きからお話しします。

 

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