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防災の日に考える

今日は2016年9月1日です。

毎年9月1日というのは「防災の日」とされています。

私の事務所からそう遠くない目白通りと笹目通りが交差する谷原交差点などでも防災訓練のため一時通行止めになったりします。

さてご存知の方もいらっしゃるとは思う一方、最近はなぜこの日が「防災の日」なのか?という方もいらっしゃるかもしれません。

9月1日は1923年(大正12年)9月1日にいわゆる関東大震災が起きた日であり、これにちなんで設けられた日です。

そこでまず最初に関東大震災について少しお話ししましょう。

 

関東大震災と火災被害

関東大震災は以前に防災と「どこに住むか」という考え方~その1~で少しふれましたが、現在想定されている首都直下型地震よりも一回り大きな地震です。

私の手元にある中公文庫「日本の歴史23 大正デモクラシー」の中には関東大震災について取り上げられています。

その記載をいくつか引用させていただきます。

まず地震の大きさについてです。

東京帝大のある本郷台での最大振幅は八八・六ミリメートルに達し、埋立地である下町ではその二倍前後におよぶものと推察された。震源地は東京から約八十キロ離れた相模湾の北西部で、マグニチュードは七・九であった。

(今井清一著 中央公論新社発行「中公文庫 日本の歴史23 大正デモクラシー」412ページより引用)

現在内閣府の防災情報のHPにある首都直下型地震の被害想定は東京湾北部地震マグニチュード7.3の規模を想定していますから、それよりも規模自体は大きいものです。

そしてこの地震のことでもっともよく知られているのは火災による被害です。

実は震源に近い神奈川県内の被害が非常に大きいのですが、それでも関東大震災についてのお話しが出る際によく取り上げられるのがこの火災による被害なのです。

この日の天候について先ほどの「日本の歴史23」の記述からもう一度引用させていただきましょう。

この日は二百十日を翌日にひかえ、朝方には低気圧が関東地方南部を横切った。東京では十時ごろにたたきつけるような雨がはげしく降ったのち、やがて青空が顔を出し、秒速十メートルをこす南風が吹いていた。各所の出火は、この南風にあおられてたちまち燃えひろがった。

(今井清一著 中央公論新社発行「中公文庫 日本の歴史23 大正デモクラシー」413ページより引用)

引用文中に出てくる「二百十日」とは立春から数えて210日目を指すのですが、どういうわけか風の強い日や台風の多い日と言われます。

年によって違うとされ毎年9月1日ごろということです。

この関東大震災の日も強風が吹いていたことが様々なところで記されています。

そしてこれらの記載の中で子供心に自分が覚えていたのは「空き地に避難した人が火災によって焼死した」ということで、確か漫画日本の歴史かなにかだと思いますが、とにかくそのイラストそのものが頭にしっかり残っています。

(出典が正確でなくてすいません。)

これは後で読むと本所の横網町にあった陸軍被服しょうあとの空き地に避難した人々を襲った火災旋風によるものだったようで、先程の「日本の歴史23」によればそこに避難していた38000人の方が犠牲になったようなのです。

これもよく言われることですが、地震発生時刻が昼の11時58分とお昼ごはんの準備時間に重なったことが火災被害を大きくしたとされています。

死者行方不明者は10万人を超えるとされ9割が火災による犠牲者であったとされています。

防災の日はこの関東大震災の記憶と先ほどお話しした「二百十日」、すなわち台風の多い時期を控えたことを考えて昭和35年6月11日の閣議により制定されたのです。

 

日々防災を考える時代

痛ましいことに昨日の台風10号の襲来により北海道や岩手県などを中心に大きな被害が出ています。

またこれから本格的な台風シーズンを控え、さらに去年の鬼怒川決壊をもたらした豪雨被害からまもなく1年であることも思えば、防災に関する意識はやはり高く持たなければいけない時代になったのかなと思います。

最近はスマホのアプリなどでも気象や災害に関する情報を取り入れることはできますし、最近は国においても防災行動計画、通称「タイムライン」と呼ばれるものを策定して被害の減少を試みようとしています。

「タイムライン」については国土交通省にわかりやすい動画の説明などがありますので下記のリンクをよろしければご覧ください。

国土交通省HP「ライムライン」

とはいっても人々の体力やライフスタイルは様々ですし国や自治体の指示や勧告を待っていては避難が間に合わないことも十分に考えられます。

気象状況を見ることももちろんですが、日々自宅のまわりで危険なところがないかなど確認する意識をもって、いざという時にそなえたいところです。

また今回の台風10号が観測史上はじめて東北地方に上陸したように、今までにない被害が発生するかもしれない、ということを頭の片隅には置いておくことも大切です。

日本はもともと「災害列島」とも言われるわけですが、近年ますますその傾向が強くなっているように感じているのは私だけではないと思います。

防災や減災に関する情報を自ら取得して、ぜひとも被害を小さいものにできるように少しでも気を配っていきましょう。

 

 

 

 

 

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