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「墓埋法」と「火葬許可証」

さて昨日から「終活とお墓のはなし」をはじめています。

~その1~では私自身の終活支援業務への想いと終活の4つのポイントをお話ししました。

今日からは時節柄も含め、お墓や祭祀の点に絞ってお話ししていきたいと思います。

最初はちょっとかためですがお墓の話に必要な知識として法律に関するお話しからです。

 

お墓の決まり事である法律

人が亡くなってからの姿をどのように扱っていくかということについて国では法律が定められています。

通称「墓埋法」と言われる「墓地、埋葬等に関する法律」です。

条文数28条、途中6条と7条が削除されているので、実質は26条からなるこの法律はお墓や火葬のことなど様々なことが規定されています。

またこの法律の規定をより細かく定めたものが「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」と言われるものです。

ではこの二つにどのようなことが書いてあるのか見ていくとします。

まず大切な言葉として「埋葬」「火葬」そして「改葬」という三つの言葉です。

先ほどの「墓地、埋葬等に関する法律」の第2条にその言葉の定義がありますので引用してみましょう。

第2条

第1項 この法律で「埋葬」とは、死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む。以下同じ。)を土中に葬ることをいう。

第2項 この法律で「火葬」とは、死体を葬るために、これを焼くことをいう。

第3項 この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。

さてなぜお墓の話でここを一番最初に持ってきたかというと、お墓に関しての許可証は実はこの3つにしか出てこないということがあるからです。

たとえば「埋葬許可証」と言えば平たく言えば「土葬」の許可証ということになります。

また「火葬許可証」は「火葬」の許可証です。

「改葬許可証」は「改葬」の許可証ということになります。

そしてお墓に入れるときはこの3つの許可証のいずれかを墓地の管理者が受理しないとお墓に入れることができません。(「墓埋法」の第14条第1項に規定があります。)

また納骨堂に入れる場合にも「火葬許可証」又は「改葬許可証」が必要になります。(「墓埋法」の第14条第2項に規定があります。)

さてここで一点不思議に思った方はいらっしゃいませんか?

それはお墓や納骨堂にお骨を収めるために「火葬許可証」がいるのはなぜか、という点です。

 

「火葬許可証」はお骨の住民票?

「火葬許可証」というと実際のイメージとして先ほどの条文どおり火葬場で火葬をするための許可証というイメージがあるかもしれません。

しかし実は「火葬許可証」には続きがあります。

今、帰省中の私の手元に父親の「火葬許可証」があります。

前回~その1~でもお話ししていますが父親のお骨は手元供養の状態で実家の仏壇の下に安置しています。

その父親の平成24年12月31日自治体発行の「火葬許可証」も実家に置いているのですが、それには次のような記載があります。

「平成25年1月4日午後2時43分火葬執行済」

そしてその記載の下に斎場管理者の氏名と印鑑が押されています。

(ちなみに父の場合は町の斎場なので事実上自治体長と同じ名前です。)

この「火葬執行済」の記載のある「火葬許可証」がお骨をお墓なり納骨堂に収めるときに必要になってくるわけです。

よく土葬の「埋葬許可証」とこの「火葬許可証」が一緒になったり「埋蔵許可証」なんて言い方も出てきますが、条文をしっかり見て実際の書類をよく見ると法律はよくできていることがわかります。

そしてこの「火葬執行済」の「火葬許可証」をしっかりもっていることで、納骨のタイミングはいつでもいいことになりますし、この「許可証」を持ってお骨ごと引っ越すことももちろん可能なわけです。

もっとも万一この「許可証」をなくしてしまうと再発行の手続きに手間がかかることは間違いなくて、自宅で「手元供養」している場合はこの書類の保管もしっかりしておく必要があります。

葬儀会社の方が父の手続きが終わった後にこの許可証を「住民票のようなもの」といっていたことをよく覚えています。

この許可証には親父の「本籍」や「住所」「氏名」「生年月日」「死亡日時」、「亡くなった場所」(親父の場合は病院の所在地です。)」などが入っています。

まさにさながら住民票もしくは除住民票といった感じですね。

他にも申請者である私の住所氏名や火葬場所、日時や死因(「一類感染症等」か「その他」か、詳細は省きますね。)なども含まれています。

この「火葬許可証」をもって「手元供養」をしておくことは、お墓のことを全く想定していないタイミングでの親や配偶者の死去にとって慌てずにお墓のことを考える一つの方法になります。

どうしても葬儀やら何やらであわただしく時間が過ぎて行きますからね。

そして最近はこの「手元供養」の形にもいろいろなパターンが出てきています。

それはまた次回、お話ししたいと思います。

 

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