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住宅ローンと保証料

昨日から「基本から考える家を購入する際のお金の話」をテーマにお話しさせていただいています。

初回では住宅取得資金の全体像と諸経費のうち新築と中古の違いについてでした。

今日はその続きからです。

 

そもそも保証料とは何か?

諸経費としてよく出ているものの中に「保証料」というものがあります。

最近は諸経費として保証料がかかることはよく知られるようになりました。

が、そもそもこの保証料とは何なのでしょうか?

これは若干法律的なお話しも絡んでくるのですが、このブログのお約束である「なるべくわかりやすく説明する」という観点に沿ってお話ししたいと思います。

金融機関で住宅ローンを組む場合、普通銀行さんからお金を借りることになります。

この契約は法律的に「金銭消費貸借契約」と言われる契約です。

不動産業者さんたちはこの長い契約のことを「きんしょうけいやく」と略していますが、銀行さんの審査が通って住宅ローンを借りることができた方はこの契約を結ぶことになります。

この消費貸借というものは実はちゃんと民法に規定があるんです。

民法の第587条という条文です。

(消費貸借)

第587条 消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じ物をもって返還をすること約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。

一見難しそうですが何のことはない、お金を返す約束でお金を受け取る、という意味ですね。

このとき民法の原則では利息の話はどこにも出てこないのですが、普通は貸主側は利息をもらうわけで、この利息をもらう契約はよく「有償」契約と言います。

つまり「有償」の「金銭消費貸借契約」というのが住宅ローンの基本的な姿です。

ところで・・・

これだけの話であれば、どこにも「保証料」のはなしは出てきません。

「えっ」と思った方多いかもしれませんね。

ではどこに保証料が出てくるのでしょうか?

金融機関に先ほどの「きんしょうけいやく」に出向いた際に、銀行さんの自社の住宅ローンを組んだ場合、この金銭消費貸借契約はその銀行さんとの契約になります。

ところがもう一つ書かなければいけない契約書が出てきます。

それが「保証委託契約書」と呼ばれるものです。

これは平たく言うと読んで字のごとく保証人をお願いする契約書ということになります。

では誰にお願いをするのでしょうか?

ここがポイントですが、保証人になってくれるのは保証会社と呼ばれる銀行さんのまあ言ってみればグループ会社です。

つまりもし万一みなさんが住宅ローンを借りても返せなくなった場合、お金を借りた銀行さんにこのグループ会社である保証会社がみなさんの代わりにお金を返すことになるわけです。

そしてみなさんの代わりにお金を払った保証会社はみなさんに対して立て替えて払ったお金を請求する権利を持ちます。

これが「求償債権」と言われるものです。

しかしお金を返せなくなった人に保証会社が「お金を返せ」と言ったところでおそらく返せないでしょう。

そこでこの場合、保証会社はお金を返せなくなった人が住んでいた住宅を競売にかけて代金を回収しようとするわけです。

そしてそのためにはあらかじめ保証会社はこの住宅を担保にとっておく必要が出てきます。

住宅ローンを組んだ方は自宅の登記事項証明書に「抵当権設定」という記載があるはずです。

もし銀行さんの自社の住宅ローンを組んだ方で先ほどの「保証委託契約書」に署名押印した方はこの登記事項証明書に次のような記載がでてきます。

「平成28年7月31日保証委託契約による求償債権平成28年8月1日設定」

そしてもう一つ「抵当権者」という記載には銀行さんの名前ではなく「○○ローン保証株式会社」みたいな銀行さんのグループ会社の保証会社の名前が入っています。

もし自宅の登記事項証明書にこの記載がある方は、ほぼ間違いなく「保証料」を払っているはずです。

だって銀行さんの保証会社がただで保証を引き受けてくれるわけないですから。

ところでこの保証料、いくらぐらいかかるかというお話しがあります。

ご存知の方も多いと思いますが、保証料はローンの毎月の支払いに一定の割合で上乗せする「上乗せ方式」と最初の借入時に一括で支払う「一括前払い方式」とがあります。

どちらが得かとは一概はいえませんが「上乗せ方式」の場合は、一般的に利息に0.2%が上乗せされていく形になります。

その代わりに当初の諸経費に保証料は含まなくていいことになります。

逆に「一括前払い方式」であれば当初の諸経費に保証料を含まなくてはいけない代わりに毎月返済の利息に上乗せされることはありません。

金額の多少の差はありますが、例えば35年ローンの借入額3000万円の場合、保証料は約72万円というところでしょうか。

ただこれも大手銀行さんのHPを見ると借りる方の収入などによって決定される保証料の幅があるようですね。

 

保証料がなくても諸経費が下がるとは限らない

さてもう一つ金銭消費貸借契約だけで、保証委託の契約がないものもあります。

例えばよく知られる住宅金融支援機構の「フラット35」がその代表例でしょう。

ただし注意点はフラット35を使って保証料がないとしてもその分の融資事務手数料が高く設定されていたり金利が高めだったりするケースがあるという点です。

フラット35のHPを見ると「金利情報」というページがあるのですが、取扱金融機関によって金利に幅があることがよくわかります。

特に途中で借り換えなどをする場合、「一括前払い方式」の保証料であれば返金されるわけですが、融資手数料や金利はもどってはきません。

そうするとどちらがいいのかを先々までよく考えたシミュレーションが必要になります。

もし実際にシミュレーションをしてみたい方は、一度当事務所までご相談くださいね。

丁寧に対応させていただきますので。

さて家のお金の話はまた次回に続きます。

 

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