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会社定款の絶対的記載事項と目的の書き方

「定款」ってなんだ

今日からしばらく会社の「定款」についてお話しします。

例えば起業しよう、事業を始めようと思った時、創業計画や起業計画を立てたりするでしょう。

それは事業のコンセプトや経営理念といった熱意を語る部分から、売上計画や収益目標などといった現実的なビジネスの世界に即した部分までを作っていく「設計図」の役割を示します。

また「設計図」ですから身近な人や専門家の意見を取り入れて柔軟な手直しをしていくことが可能です。

これに対して「定款」というものには熱意の話全く出てきませんし、数字の話もほとんど出てきません。

その代わりに立ち上げようとしている会社がどのような組織としての体をなしているのかという法律的な形を示していくものです。

そして一度設立手続きに入ってしまった場合容易に変えることはできません。

また法律に則った形の言葉遣いで作っていくものですから耳慣れない言葉が並びます。

よく雛形に当てはめて定款を作ろうという発想があるかもしれませんが、これはなかなかに骨が折れる作業のはずです。

できれば定款の作成については私たち専門家にご相談をいただきたいところです。

確かに費用はかかりますが、開業までの時間の節約になると思いますので是非ご検討くださいませ。

と、いきなり宣伝になってしまいましたが本題にいきましょう。

 

定款の基本〜絶対的記載事項〜

定款を作るにあたって必ず書いておかなければいけないことがあります。

よく「絶対的記載事項」と言われるものです。

次の5つが挙げられます。

①目的

②商号

③本店の所在地

④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額

⑤発起人の氏名又は名称及び住所

この5つは会社法第27条という条文によって記載又は記録しなければならない、とされているため絶対的記載事項と呼ばれるのです。

では、この5つをもう少し掘り下げてみていくことにしましょう。

 

目的の書き方はなんでもいいわけではない

まず①の「目的」です。

文字通り会社の事業のことですよね。

どんなことをしている会社なのかということを書くことになります。

とはいえどんな書き方でもいいかと言われるとそういうわけではありません。

例えば不動産業者さんの目的は「不動産業」と書けばいいかというとそういうものでもないのです。

この場合一般的には

「不動産の売買、仲介、賃貸及び管理」

などという書き方になってくるはずです。

つまり「不動産業」っていうと不動産関係のどんなことをする商売なのか抽象的なので、もう少し不動産関係のどんな業務をするのか具体的で明確にした目的としての表記が必要になってくるんです。

とはいえ最近の目的は明確性や適法性(法律に触れるものを売る商売を目的にしてはダメですよ、という話です。)は要求されるが具体性までは要求しないようになっています。

今はよほどに変な目的でない限りは公証役場や法務局等でストップがかからないとは思います。

この目的の書き方がこう言う細かい感じなのは昔からの習わしというわけでもないのですが、ある程度決まった言葉遣いが要求されました。

以前は目的表現が微妙だと前もって公証役場や法務局などに相談して見解を伺うということはよくあったのです。

今では信じられない話ですが、例えば日用雑貨品について、かつて日用雑貨品の「販売」という目的はOKだったのですが、日用雑貨品の「製造」という目的はダメだったという話がありました。

前職で最初に先輩からこの話を聞いた時「意味わかんない」と思ったものです。

 

許認可と目的の重要性

さて目的の話でもう一つ重要なのが、許認可との関係です。

例えば先ほどの話で言えば不動産業を営む予定の方は宅地建物取引業者としての許可を受けなければなりません。

で、当然会社の目的には先ほど書いた「不動産の売買、仲介、賃貸及び管理」のような目的が入っていることが当然必要になります。

逆に言えば不動産業をやろうと思っている時にこの目的が記載されていない定款であれば致命的な失敗をしていることになるわけです。

まあ不動産業をやろうとしている方でこの目的をいれないという方は1人もいらっしゃらないとは思いますが・・・。

何を言わんとしているかというと、ご自身の始めようと思っている事業が役所の許認可を受ける必要がある場合、必ずその許認可に必要な目的がある、ということです。

その表現もあまり独自性の強い表現よりもある程度定型の表現であったほうがいいですね。

 

目的は何でも入れるべきか

会社の目的は会社の根幹に関わることです。

ですからこれを変更するのは一苦労です。

株主総会を開いて決議してということになり、登記も必要です。

(ちなみに登録免許税だけで3万円だそうです。)

ですから最初のうちになるべくたくさんの目的を入れておこう、と考える方もいらっしゃいます。

確かにそれも一つの考え方ではありますが、個人的にはあまりおすすめしていません。

登記された目的があまりにたくさんあると

「この会社さんって一体何をしてる会社なんだろう・・・?」

と見えたりします。

今はコンセプトを絞った起業が推奨される時代です。

会社の目的もなるべくスッキリしている方がいいと思うんですけどね。

ただこれは個人的な好みもありますので、設立予定の方は検討してみるところかなとは思います。

と、目的だけで結構な長さになってしまったので、続きはまた次回以降ということで。

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